研究課題/領域番号 |
16K00824
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研究機関 | 女子栄養大学 |
研究代表者 |
小西 史子 女子栄養大学, 栄養学部, 教授 (50170288)
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研究分担者 |
香西 みどり お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (10262354)
古庄 律 東京農業大学, 国際食料情報学部, 教授 (50238680)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | タウタンパク質 / リン酸化タウタンパク質 / ムクナ豆粉 |
研究実績の概要 |
4週齢の認知症モデルマウス3xTgマウス(4週齢、雌)をムクナ投与群と対照群の2群に分け、58週間(約15か月)飼育した。ムクナ投与群の飼料は、L-DOPA摂取量が2mg/kgマウス体重kg/日になるように調製した。飼育期間中、両群の体重変化に差はみられなかった。 マウスの脳を矢状縫合方向に2等分し、半球を線条体、海馬、大脳皮質に分け、TBS緩衝液でホモジナイズし、可溶性画分とサルコシル不溶性画分に分画した。次に、サルコシル不溶性画分のウェスタンブロッティングを行った。リン酸化タウタンパク質抗体として、AT8を用いた。もう半球は免疫組織化学染色をするために4%パラフォルムアルデヒド固定液にて固定し、パラフィン包埋後、切片を作り、アミロイドβ抗体として4G8 、リン酸化タウタンパク質抗体としてAT8を用いて、アミロイドβ及びリン酸化タウタンパク質の沈着を観察した。その結果、 1)ウェスタンブロッティング:ムクナ投与群の線条体及び大脳皮質において、サルコシル不溶性タウタンパク質が有意に減少しており、ムクナ投与による効果が認められた。しかし、海馬では有意な減少は認められなかった。 2)免疫組織化学染色:免疫組織化学染色を行ったが、現在、分析集計中である。 ムクナ粉を用いて、ムクナの新たな調理品として、重曹添加中華麺を調製した。ムクナ粉を小麦粉に10%置換し,重曹を添加した中華麺様の麺の加熱後のL-DOPA残存量は0 g/(100g試料),20%置換では約0.03 g/(100g試料)まで減少した。ORAC法およびDPPH法で測定した結果,ムクナ粉を20%置換し重曹を添加した麺は,加熱後においても高い抗酸化能を有していた。これらのことから,アルカリ処理によるL-DOPAの分解を利用したムクナの新たな調理品として,中華麺様の麺を提案することができた。
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