研究課題/領域番号 |
16K00847
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
関山 牧子 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特任助教 (90396896)
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研究分担者 |
村山 伸子 新潟県立大学, 人間生活学部, 教授 (80219948)
石田 裕美 女子栄養大学, 栄養学部, 教授 (80176198)
野末 みほ 女子栄養大学, 付置研究所, 研究員 (20421836)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | インドネシア / 公衆栄養 / 学校給食 / 成長 / 貧血 |
研究実績の概要 |
インドネシアの小学校では学校給食がなく、学童が学校で頻繁に‘買い食い’をする。申請者らは、そのような間食が、学童の栄養素摂取のバランスを崩し成長を遅滞させるのみならず、家計を逼迫し高価で栄養価の高い食品の購入を妨げている点を明らかにした。その上で、地域住民によって持続可能な学校給食提供の在り方を考案し、小規模サンプルを対象として介入研究を行ってきた。 インドネシア共同研究者らの尽力により、インドネシア教育省から学校給食の予算が捻出されることとなり、今年度はジャワ島外3県とジャカルタ近郊の1県の公立小学校において、4万人の学童に対する給食提供を開始することとなった(PROGASプロジェクト)。本研究の目的は、村の中での調達が容易な学校給食提供の方法を現地研究者とともに考案し、その効果を、A)食費、B)健康的な食物選択に関する知識、C)学校での学習態度、D)栄養素摂取状況、E)身体計測値、F)ヘモグロビン値の面から評価することである。
初年度は、以下の内容で調査を実施した。
2016年度は東ヌサ・トゥンガラ州の3県とジャカルタ近郊の1県がインドネシア国家給食プロジェクトの対象地として選択され、4月末にキックオフ会議が行われた。約4万人の学童を対象に、7月から給食提供が開始され、24日間を1クールとして4クール、計96日間実施された。本研究では、各県のプロジェクト対象校7校と非対象校3校(コントロール群)を選択し、A)食費、B)健康的な食物選択に関する知識、C)学校での学習態度、D)栄養素摂取状況、E)身体計測値、F)ヘモグロビン値の面について、介入前後の変化を調査するとともに、対照群との差異を検証した。また、現地調査の際に、小学校教諭、調理者、保護者に対し聞き取り調査を実施し、給食提供の問題点等を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現地調査を二回実施し、予定していた内容でのデータ収集を実施することが出来たため。
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今後の研究の推進方策 |
2017年度もプロジェクトが他島において実施される予定であり、昨年度と同様のプロジェクト評価を継続して実施する。また、東ヌサ・トゥンガラ州の1県では、県の予算によって独自にプロジェクトを継続することになっており、当該県においてもモニタリングを実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
分担者1名の出張が急遽キャンセルとなったため。
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次年度使用額の使用計画 |
経費は翌年度の旅費として使用予定
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