子宮内胎児発育遅延(IUGR)の母体でセロトニン合成能力が低下することが明らかになっている。そこで妊娠ラットに低タンパク質飼料を与える方法でIUGRのモデルラットを作成し、これにトリプトファン(Trp)を負荷することでIUGRの症状が改善するかどうかを検討した。コントロール飼料と同じTrp摂取量にしても、低タンパク質飼料を与えた群のIUGRは改善しないことが明らかになった。しかし、さらに高濃度のTrpを与えることでIUGRの改善が認められた。この改善のメカニズムを明らかにするために現在最後の結果を解析中であり、また今後さらなる研究も必要である。
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