研究課題
経腸栄養剤で長期間栄養管理を受けている患者は一般的に栄養状態が悪い。これらの患者の頭髪中の窒素安定同位体比(d15N)と炭素安定同位体比(d13C)を分析し、患者の摂取していたエネルギーなどの栄養素との相関を検討した。必要なエネルギーを摂取していない患者のd15N値は高く、一方d13C低く、これらの値とエネルギー摂取量との間にはそれぞれ有意な負と正の相関が認められた。この結果から頭髪中のd15Nとd13Cの値は長期間の栄養状態を推定するよい指標を考えられた(Hayasaka et al., Clin Nutri. in press)。頭髪中の10微量元素について、経腸栄養剤で長期間栄養管理を受けている患者、糖尿病患者、クローン病患者などの場合と健常者を比較検討中である。
2: おおむね順調に進展している
頭髪の安定同位体の第1報がClin. Nutri.に受理された。頭髪加水分解液のアミノ酸分析の結果も受理された(Rapd Commun.Mass Spectrom).
頭髪中の微量元素の結果を論文化する。頭髪を加水分解する。得られた個々のアミノ酸についでd15Nおよびd13Cを分析し、頭髪(bulk)で得られた結果をアミノ酸レベルで解析中である。F-6-1の備考欄に概要を記載したが、私のケアレスミスにより連携研究者であるべき木村治講師が研究分担者となってしまった。本申請書を作製するまで、私と木村治講師はこのことに気がつかなかった。また、これまで本件について本大学担当事務からの指摘や連絡を受けていなかった。速やかに変更届けを提出する。木村治講師に深謝する。
購入を予定していた液クロ(UV検出器)を他の費用で購入したため。共同研究者のいるドイツへの出張を予定していたが、中止となったため。
ドイツへの出張とべルギーあるいはフランスでの国際学会で発表する費用に充てる。
すべて 2017 2016 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件)
Clin. Nutr.
巻: 36 ページ: 1661-1668
10.1016/j.clnu.2016.10.017
Rapid Commun. Mass Spectrom
巻: 31 ページ: 745-752
10.1002/rcm.7841
Toxicol. Let.
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
医療薬学
巻: 42 ページ: 151-159
PlOS ONE
巻: 11 ページ: -
IO.1371/journal.pone0147797