• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 研究成果報告書

穀類の摂取による高血圧症の予防効果と腸内代謝を介したメカニズムの研究

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 16K00867
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 食生活学
研究機関大妻女子大学

研究代表者

青江 誠一郎  大妻女子大学, 家政学部, 教授 (90365049)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード大麦 / β-グルカン / 高血圧 / 短鎖脂肪酸
研究成果の概要

高血圧の改善効果を調べるために適したマウスを選抜した結果,食餌誘発性肥満モデルマウスが適することが分かった。次に,β-グルカン量の異なる穀物で比較した結果,β-グルカン量の多い大麦に血圧低下作用が認められた。さらに,大麦β-グルカン含量の異なる2種類の大麦をマウスの飼料に添加し,大麦β-グルカンの高血圧改善作用メカニズムについて検討を行った。その結果,収縮期血圧,拡張期血圧は対照群に比べて高β-グルカン大麦群で有意に低値を示した。以上より,大麦の血圧低下作用はレニンーアンジオテンシンーアルドステロン系よりも腸内細菌叢―短鎖脂肪酸-短鎖脂肪酸受容体を介した作用が寄与している事が示唆された。

自由記述の分野

栄養化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

穀類の中でもβ-グルカンに富む大麦は,食餌誘発性の高血圧を抑制することが初めて示された。これまで食品摂取による血圧低下作用は,アンジオテンシン変換酵素の阻害による効果が主体であった。今回の研究により,大麦摂取による高血圧改善効果は,既存のメカニズムではなく,しかも肥満改善によるレプチンの低下効果メカニズムでもないことが示された。盲腸内容物のメタボローム解析の結果,短鎖脂肪酸と血圧改善が関係することが初めて大麦で明らかとなった。本効果は,GPR43ノックアウトマウスで消失したことから腸内細菌叢―短鎖脂肪酸-短鎖脂肪酸受容体を介したメカニズムが新たに明らかとなった。

URL: 

公開日: 2021-02-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi