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2018 年度 実施状況報告書

認知症に対する脂質栄養改善に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K00876
研究機関金城学院大学

研究代表者

宮澤 大介  金城学院大学, 薬学部, 准教授 (70434553)

研究分担者 大西 浩之  北里大学, 医療衛生学部, 講師 (90523316)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード多価不飽和脂肪酸 / 細胞死
研究実績の概要

多価不飽和脂肪酸は脳神経系において神経保護、神経新生に効果を有することが示されてきた。一方、高齢化社会において健康寿命の延長は重要な課題である。多価不飽和脂肪酸と脳機能の観点から考察し、認知症をはじめとする脳機能の低下を抑制することに寄与することを目的とした。
神経系株化細胞(NG108-15)に1%血清条件下で、10~100 μMの脂肪酸を添加し、1~5日後の細胞の生存について検討した。デキサメタゾン(DEX)、dibutyryl-cAMP(dbcAMP)による分化条件下、DEX、dbcAMP非存在下ともに脂肪酸非添加群に比べて100 μM アラキドン酸(AA)、100 μM ドコサヘキサエン酸(DHA)では細胞の生存が抑えられる傾向が観察された。
アミロイドβ(Aβ)がNG108-15細胞の細胞死を誘導する条件について1.25~20 μM Aβを添加後、1~5日後の細胞の生存について検討した。1日後から1.25 μMの濃度で細胞の生存が低下することが観察された。
脂肪酸処理1日後、Aβを添加した。Aβ添加1~5日後の細胞の生存について検討した。脂肪酸濃度は10 μM、Aβ濃度を0.5 μMで実施した。Aβ添加2~3日後に脂肪酸添加群で細胞の生存が上昇する傾向が観察された。しかし、Aβ添加5日後には、脂肪酸添加群で細胞の生存を抑えられるという逆の傾向を示し、日数によって結果が変わる可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

神経系株化細胞について脂肪酸添加の条件とアミロイドβの添加の条件の複数の組み合わせを行い作業仮説に基づく場合と異なる場合があり、その時の違いについて更なる検討を進めている。

今後の研究の推進方策

アミロイドβの毒性に対して効果の見られる脂肪酸濃度の条件で細胞死、細胞周期に関連するのシグナルについてウエスタンブロットで確認をしたい。
カテコールアミン産生に関与する酵素の発現量についても確認をした。

次年度使用額が生じた理由

神経系株化細胞について脂肪酸添加の条件とアミロイドβの添加の条件の複数の組み合わせを行い作業仮説に基づく場合と異なる場合があり時間を要している。その時の違いについて更なる検討を進めている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Oxidative DNA Damage Induced by Pirarubicin, an Anthracycline Anticancer Agent, in the Presence of Copper(II).2018

    • 著者名/発表者名
      Mizutani H, Nishimoto A, Hotta S, Ikemura K, Imai M, Miyazawa D, Ohta K, Ikeda Y, Maeda T, Yoshikawa M, Hiraku Y, Kawanishi S.
    • 雑誌名

      Anticancer Res.

      巻: 38 ページ: 2643-2648

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ゲノム編集技術を利用した転写因子MIBP1の機能解析2019

    • 著者名/発表者名
      原田 有希, 中野 貴恵, 明村 あられ, 杉沢 奏音, 小栗 帆乃香, 宮澤 大介, 林 健志, 田平 知子
    • 学会等名
      日本薬学会 第139年会
  • [学会発表] 抗がん性抗生物質アクラルビシンによる酸化的DNA損傷とアポトーシス誘導2019

    • 著者名/発表者名
      水谷 秀樹 , 橋本 未耶美 , 林 由佳 , 宮澤 大介 , 前田 徹 , 平工 雄介 , 川西 正祐
    • 学会等名
      日本薬学会 第139年会
  • [学会発表] 食餌脂肪酸が母親マウス脳の脂肪酸組成と神経栄養因子産生の及ぼす影響2018

    • 著者名/発表者名
      宮澤大介、井上純奈、柳井琴音、田平知子、水谷秀樹、北森一哉、大原直樹
    • 学会等名
      第91回日本生化学会大会

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公開日: 2019-12-27  

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