| 研究課題/領域番号 |
16K00888
|
|---|
| 研究種目 |
基盤研究(C)
|
| 配分区分 | 基金 |
|---|
| 応募区分 | 一般 |
|---|
| 研究分野 |
食生活学
|
|---|
| 研究機関 | 産業医科大学 |
|---|
研究代表者 |
安達 泰弘 産業医科大学, 医学部, 講師 (10346546)
|
|---|
| 研究分担者 |
林 春樹 産業医科大学, 医学部, 助教 (60208626)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
| キーワード | 脂肪酸結合タンパク / 遺伝子発現制御 |
|---|
| 研究成果の概要 |
脂肪酸結合タンパク質（FABP）は、細胞内で脂肪酸に結合し可溶化することで代謝やシグナル伝達など多様な細胞内プロセスに関与している。FABP5の有無で発現量が変動する脂肪酸シグナル伝達の標的遺伝子候補として見出したクロマチン構造制御に関わるHmgn1について、転写調節機構の解析を行った。その結果、Hmgn1遺伝子の上流2000 塩基の範囲に、５箇所の脂質をリガンドする転写調節因子の結合配列を見出した。このうち３か所のPPAR結合配列と１か所のRAR結合配列を改変し、Hmgn1遺伝子の転写活性を比較したところ、２箇所のPPARとRAR結合配列が転写に大きくかかわっている可能性が示唆された。
|
| 自由記述の分野 |
解剖学、細胞生物学
|
| 研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脂肪酸結合タンパク（FABP）分子群は、エネルギー産生、膜脂質・生理活性脂質の合成、シグナル伝達等多様な細胞内プロセスに関与することが知られている。FABPが関わる脂肪酸シグナル伝達経路の標的遺伝子は、脂肪酸代関連酵素や増殖・分化関連遺伝子群であるといわれているが、その全貌は明らかではない。本研究結果は、染色体構造を部分的に変化させることで遺伝子の転写を調節するHMGN1の遺伝子が、脂肪酸シグナル伝達系の調節を受けている可能性を示すものである。
今後、FABP分子群と染色体構造制御及び脂肪酸分子種の関係が明らかになれば、栄養素と遺伝子転写調節機構の基礎的理解に貢献できるものと期待される。
|
