研究課題/領域番号 |
16K00889
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
荒木 優 産業医科大学, 医学部, 講師 (20620553)
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研究分担者 |
福田 祥大 産業医科大学, 医学部, 非常勤医師 (00464610)
荻ノ沢 泰司 産業医科大学, 医学部, 助教 (20596720)
尾辻 豊 産業医科大学, 医学部, 教授 (30264427)
宮本 哲 産業医科大学, 大学病院, 講師 (30611305)
津田 有輝 産業医科大学, 医学部, 講師 (50525491)
村岡 秀崇 産業医科大学, 医学部, 助教 (80749317)
園田 信成 産業医科大学, 医学部, 准教授 (90299610)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 多価不飽和脂肪酸 / 慢性心不全 / 運動耐容能 |
研究実績の概要 |
本研究では日本人において慢性心不全の治療としてω-3多価不飽和脂肪酸の補充療法が左心機能を改善し自覚症状を軽減し心不全の予後を改善する。という仮説に基づいて研究計画を立てた。収縮機能が低下している心不全患者について、通常の非薬物治療や薬物治療のみを行い、無作為に振り分けられた一群ではエイコサペンタエン酸 (EPA) 製剤を開始、もう一群では従来の治療のみを行い、振り分け開始時と慢性期3-6ヶ月後に自覚症状・QOLの評価を行い、心エコー図検査 (左室駆出率: LVEF、左房容量係数: LAVI、E/e': イーオーバーイープライム、左室流入速波形の成分のE波(拡張早期波)と組織ドップラーを用いた弁輪速度e’の比。高値は心不全が疑われる。) で心機能の評価を、また心肺運動負荷試験 (CPX: Cardiopulmonary test)、運動負荷エコーで運動耐容能を評価する。介入試験の進行は現時点では解析を行う症例数に達していないが、心疾患入院患者連続367症例において、血中多価不飽和脂肪酸 (EPA、DHA: ドコサヘキサエン酸、EPA/AA:エイコサペンタエン酸/アラキドン酸比) と心エコー図検査の相関を調べたところ、EPA、DHA、EPA/AA比などの血中多価不飽和脂肪酸と心エコー図検査による心不全評価指標の間にはいずれも有意な相関を認めなかった。動脈硬化の指標として注目されているEPA/AA比と心エコー図検査指標の相関係数はそれぞれ対LVEFは0.01、対LAVIは0.03、対E/e’は0.03であった。またEPA製剤内服群と非内服群との心エコー図検査指標の差も認めなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
予定症例数はEPA製剤併用群50例、従来治療単独群50例である。現在は10分の1程度である。
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今後の研究の推進方策 |
現在のペースでは予定研究期間内に間に合わないので、入院が多い冠動脈疾患患者もエントリーしてペースを早めたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
エントリー数が少なく、予想より物品が消費されなかった。
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