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2018 年度 実績報告書

力学概念指標の系統的誤差研究に基づく妥当性評価のための新しい聞き取り調査法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K00948
研究機関山形大学

研究代表者

安田 淳一郎  山形大学, 学士課程基盤教育機構, 准教授 (00402446)

研究分担者 谷口 正明  名城大学, その他部局等, 准教授 (90554113)
前 直弘  関西大学, システム理工学部, 特別任用教授 (10796098)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード物理教育研究 / 科学教育 / 教育評価 / 学習評価 / 概念指標
研究実績の概要

学習者の力学概念を測定するための指標としてForce Concept Inventory(以下,FCI)が国際的に広く使われている。本研究では,FCIの系統的誤差の精確な値を推定すること,およびその系統的誤差が平均規格化ゲインやCohen's d等の効果量に与える影響を評価することを研究目的の一部としている。これらの目的に関して,本研究グループは2018年度に以下のような実績をあげた。FCIの偽誤答に起因する系統的誤差を調べるため,2018年4月に国内の5大学において追加調査を実施し,667名の学生から回答を得た(前回調査と合算し,回答者数は1446名となった)。今年度は新たな分析として,FCI問13,18,26,27に着目し,偽誤答に起因する個々の設問の系統的誤差を個別に分析した。第1の分析では,FCI問13,18,26,27の偽誤答に起因する系統的誤差の大きさを比較した。その結果,いずれの設問においても偽誤答に起因する系統的誤差の値は同程度の大きさであり,一部の設問について大きな値を示す,偽正答に起因する系統的誤差よりも十分に小さいことが明らかになった。第2の分析では,偽正答および偽誤答に起因する系統的誤差を合算し,それが効果量に与える影響を評価した。シミュレーションを用いた分析の結果,系統的誤差によって平均得点が約11%減少する場合,平均規格化ゲインは約8%減少するが,Cohen's dは1%未満しか変わらないことが明らかになった。このことから,系統的誤差の影響を受けづらい効果量として,Cohen's dが推奨されることが示唆された。
以上の成果の一部は,スペインで開催されたGIREP-MPTL 2018において発表した。同発表内容は,GIREP-MPTL 2018 Proceedings誌に掲載されることが確定している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] ウィーン大学(オーストリア)

    • 国名
      オーストリア
    • 外国機関名
      ウィーン大学
  • [雑誌論文] Analyzing the measurement error from false positives in the Force Concept Inventory2019

    • 著者名/発表者名
      J.Yasuda, N.Mae, M.M.Hull, and M.Taniguchi
    • 雑誌名

      Journal of Physics: Conference Series, Proceedings of GIREP-MPTL Conference 2018

      巻: 印刷中 ページ: ー

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] FCI の系統的誤差が教育効果の分析に与える影響2019

    • 著者名/発表者名
      前 直弘, 安田 淳一郎, M.M.Hull, 谷口 正明
    • 学会等名
      日本物理学会第74回年次大会
  • [学会発表] Analyzing the measurement error from false positives in the Force Concept Inventory2018

    • 著者名/発表者名
      J.Yasuda, N.Mae, M.M.Hull, and M.Taniguchi
    • 学会等名
      GIREP-MPTL Conference 2018
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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