持続可能な社会を創生していくためには、地域において学校を核とした連携・協働による取組が必要である。その取組のひとつが地域と連携したアクティブラーニングであろう。現在、初等中等教育および高等教育においてアクティブラーニングなる教育手法の強化が望まれており、各々の教育機関でその実践が模索されている。申請者らはこれまでに地域を学びの場としたPBL型の教育実践を通して地域の課題解決に取り組んできた。そこで、本研究はこれまでの教育活動を発展させ、子供との関わりの中で大人と連携した学びのコミュニティーをつくり、地域づくりを果たす取組を推進していくための教育システムを構築する。さらに、初等中等教育と高等教育でのアクティブラーニングを連携させることで、両教育機関が所有する多職種のマルチステークホルダーに所属する方々と、学習者(児童生徒および学生)が相互に交流することができる教育システムを構築していく。 平成30年度は平成29年度に引き続き連携アクティブラーニング教育推進システムとして研修型(プロジェクト推進型)学習プログラムおよび学びのコミュニティー形成型(講座運営型)学習プログラムを企画し、実施した。それにより地域のコミュニティー活動を促進するアクティブラーニング活動の基盤が構築された。また、高専・大学生が開発した講座をコミュニティーにおいて実践し、それに参加した児童生徒および保護者と学生らとの交流が促進できた。これらに加えて、地域の方々と学生が歴史・文化をテーマに学習成果を材料に交流する活動基盤も構築された。
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