研究課題
日常の生活空間で機能することが想定された自律移動ロボットプラットフォームを活用することにより,連携した三研究室が各得意分野の中で,多様なサービスを考案,実証する際のプロトタイプ製作に柔軟なモジュール的手法を導入することができた.結果として,より重要となる社会からのフィードバックの獲得・改良に十分時間をかけることが可能となった.開発された3台のロボットについて概要を述べる.1)プラットフォームにほぼ忠実に従った機体からなるロボットにおいて,ロボット制御用ミドルウェアROSの習熟も兼ねて,車体前後対角線上に設置された測域センサ(LRF) に加え,慣性センサ(IMU)とGPSを取り付け,これらのデータ取得など制御システム基本部分の構築が進められた.2)走行時の旋回半径を小くするよう,プラットフォームの基本形に対し,インホイールモータの配置を車体の中央付近に移動させた機体を持つロボットを作り上げた.容易にモータ(駆動輪)のレイアウトを変更できるのは,インホイールモータからなる本プラットフォームならではの利点と言える.屋外で有利となるよう,車体前後対角線上に設置されたLRFは,なるべく機体の下部に取り付けるようにし,この際,ロボット機体の傾きに応じてLRFの2軸姿勢を制御するスタビライザを実装したことによって傾斜のあるスロープ上等においても,本来検出したい周囲の障害物を正常に認識できるよう工夫が施された.機体の傾き角はIMUによって取得・算出している.3)ハンデあるユーザを対象に道案内をするロボットが試作された.道案内システムは,環境地図を用意し,自己位置推定・障害物回避(LRFを使用)を行いながら目的地へ誘導するこがを狙われた.機体には,誘導用ハンドルおよびジョイスティックが取り付けられ,被験者の評価を踏まえながら,直感的な操作ができるユーザインタフェースの実装が試行された.
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Proc. 12th Int. Symp. on Advances in Technology Education (ISATE 2018)
巻: Session 4 ページ: Paper ID 231