研究課題/領域番号 |
16K01014
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
磯部 征尊 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (70736769)
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研究分担者 |
山崎 貞登 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (40230396)
寺田 光宏 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 教授 (40514641)
野村 泰朗 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (30312911)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | STEM教育 / MINT教育 / STEAM教育 / 学習プロセス / Design教育 |
研究実績の概要 |
本研究の主たる目的は,ドイツのMINT教育及び,英国のSTEM教育,米国のSTEAM教育の学習プロセスに着目し,比較カリキュラムの観点から各教育の類似点と相違点を明らかにするものである。現在,我が国においては,2020年実施予定の学習指導要領の作成が議論されている。中央教育審議会によると,「学習プロセスやそれを通じて身に付く力の在り方も含めて,教育課程全体の中で構造化していくこと」が喫緊の課題である。本研究は,その喫緊の課題も視野に入れつつ,ドイツと英国,米国の各教育を比較・検討し,我が国の次世代の教育への基礎知見を得ることを目的とする。 29年度の2年目は,予定通り,研究代表者が英国調査を行った。また,愛知県名古屋市において全大会を行った。その全大会では,本研究の目的と研究グループ,研究計画,研究方法等の共通理解を図った。また,MINT教育及び,STEM教育,STEAM教育についての知見や調査内容についての情報交換を行った。具体的には,「連邦政府レベルでの法的かつ,行財政的支援に関する実態情報の調査」,「連邦教育省を含めた連邦政府機関や関連組織へのインタビュー調査」,「MINT教育及び,STEM教育,STEAM教育を重点的に取り入れている州や大学,学校,学会関連組織の本部への調査」を中心に行った。ドイツは,研究分担者の寺田氏が関係大学や近隣学校への調査結果の概要を報告した。米国は,野村氏がSTEAM教育に精通している関係者らへの聞き取り調査結果の概要を報告した。研究分担者の山崎氏は,渡航調査に関わる情報提供や,今後の本研究に残された課題についての意見・代案の提供があった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の主要目的の一つである各国のMINT教育,STEM教育,STEAM教育に関する最新動向や情報収集を行うことができたからである。また,各教育の類似点としては,連邦政府のとらえと各学校でのとらえに温度差があることが確認できた。各教育の相違点については,相互に共有できておらず,今後の課題となっている。今年度も,各教育の学習プロセスに関する情報や国策の動向についての情報収集に努めると共に,比較カリキュラムの観点から分析を進める予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度は,研究代表者を含む各分担者が,これまでの研究成果についての情報発信を広く行う。その際,我が国における初等中等教育段階を一貫した科学・技術の適切な学習プロセスと,課題の発見・解決に向けた主体的・協働的な学び(アクティブ・ラーニング)を育成する科学・情報技術連携カリキュラムのスタンダードを開発・提案する。本研究目的である「学習プロセスやそれを通じて身に付く力の在り方も含めて,教育課程全体の中で構造化していくこと」に関して,米国・英国・ドイツと日本とのサイエンス・テクノロジー・エンジニアリング各相互関連についての類似性と相違性を考慮した提言をまとめる。これらを踏まえつつ,最終報告書を作成し,関連学会や文部科学省をはじめ,広く公開する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究分担者の使用額が反映されていないため,後日,使用額を入力したい。
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