研究実績の概要 |
平成28年度は研究の実施に不可欠な視線測定機器および分析ソフトウェアの購入、意思決定に関連するプロセストレーシングの現在の研究状況についての文献検討、および試行的にweb画面を見せる簡単な測定を行った。具体的には、2社から視線測定機器についてのデモを受けた上でtobii社のTobii X2-60(単眼、60Hz)を購入した。同機を購入した理由は、予算制約の下で最も精度が高く、calibrationも簡単で、また比較した他の機器に比べ、瞳孔反応も60Hzで測定できることから、感情を瞳孔反応で測定するという目的のある本研究ではこの精度が重要であると判断したためである。また同時に、眼球運動測定では分析ソフトウェアが非常に重要であることが明らかになったことから、データ取得及びデータ解析用ソフトウェアとして定評のあるTobiiStudioを導入した。これらの購入のため、平成29年度予算の一部を前倒しで使用した。なおこれらの導入に当たっては過去に眼球運動測定の実験の経験があり、生理指標の測定について知悉している分担研究者から十分なアドバイスを受けた。購入後には、試行的に、web上での旅行サイトに対する眼球運動の測定を複数行い、操作に習熟した。 文献の検討では、Duchowski, A.(2007), Schulte-Mecklenbeck, et al.(2011), Land, M F. & Tatler, B W. (2012), Wihelms & Reyna(eds.)(2015), Holmqvist et al.(2011)など眼球運動関連の主要文献を収集し、測定手法や分析手法などに関する検討を行った。同時に感情に関する情報収集・検討も行った。
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