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2016 年度 実施状況報告書

二重過程に基づく数量情報のリスクコミュニケーション手法の視線測定を用いた分析

研究課題

研究課題/領域番号 16K01035
研究機関東京都市大学

研究代表者

広田 すみれ  東京都市大学, メディア情報学部, 教授 (90279703)

研究分担者 坂本 正裕  東邦大学, 医学部, 客員講師 (40130364)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード地震長期予測地図 / 眼球運動 / 感情 / 瞳孔反応
研究実績の概要

平成28年度は研究の実施に不可欠な視線測定機器および分析ソフトウェアの購入、意思決定に関連するプロセストレーシングの現在の研究状況についての文献検討、および試行的にweb画面を見せる簡単な測定を行った。具体的には、2社から視線測定機器についてのデモを受けた上でtobii社のTobii X2-60(単眼、60Hz)を購入した。同機を購入した理由は、予算制約の下で最も精度が高く、calibrationも簡単で、また比較した他の機器に比べ、瞳孔反応も60Hzで測定できることから、感情を瞳孔反応で測定するという目的のある本研究ではこの精度が重要であると判断したためである。また同時に、眼球運動測定では分析ソフトウェアが非常に重要であることが明らかになったことから、データ取得及びデータ解析用ソフトウェアとして定評のあるTobiiStudioを導入した。これらの購入のため、平成29年度予算の一部を前倒しで使用した。なおこれらの導入に当たっては過去に眼球運動測定の実験の経験があり、生理指標の測定について知悉している分担研究者から十分なアドバイスを受けた。購入後には、試行的に、web上での旅行サイトに対する眼球運動の測定を複数行い、操作に習熟した。
文献の検討では、Duchowski, A.(2007), Schulte-Mecklenbeck, et al.(2011), Land, M F. & Tatler, B W. (2012), Wihelms & Reyna(eds.)(2015), Holmqvist et al.(2011)など眼球運動関連の主要文献を収集し、測定手法や分析手法などに関する検討を行った。同時に感情に関する情報収集・検討も行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度は機器の導入と関連文献の検討、機器使用の習熟を計画していたので、現状はおおむね予定通りに進んでいる。

今後の研究の推進方策

平成29年度は先行研究での意思決定課題(特定された犠牲者効果)が再現されるかを実験した上で、地震予測地図を見せる実験に進んでいく予定。30年度はそれらの成果を発表することを予定している。

次年度使用額が生じた理由

眼球運動測定器及びソフトウェアを購入した際に、当初予定していた額よりも高くなることが見込まれたため、念のため次年度から前倒し請求を行った。実際、購入額は予定よりも高くなったものの、しかし、予定していた学会出張のうち、招待講演などで費用負担が他からあったり、また学内役務のため学会出張ができなかったりしたこともあり、結果として次年度使用額が生じた。

次年度使用額の使用計画

当初予定に加えた情報収集のための学会出張、および人件費で使用することを考えている。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2017 2016

すべて 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 4件) 図書 (1件)

  • [学会発表] リスクのものさしとしての確率と時間 - 人の認知の観点から2016

    • 著者名/発表者名
      広田すみれ
    • 学会等名
      日本リスク研究学会第29回年次大会シンポジウム
    • 発表場所
      ホルトホール大分(大分県)
    • 年月日
      2016-11-27
    • 招待講演
  • [学会発表] 日本の一般市民のニューメラシーと地震の確率予測等への認知や態度との関係及び回答行動2016

    • 著者名/発表者名
      広田すみれ
    • 学会等名
      日本認知科学会大会 企画セッション『J・D・M:Literacy, individual differences, and so on...(JDM)』
    • 発表場所
      北海道大学(北海道)
    • 年月日
      2016-09-16
    • 招待講演
  • [学会発表] 防災と行動分析:社会心理学の立場から2016

    • 著者名/発表者名
      広田すみれ
    • 学会等名
      日本行動分析学会大会企画シンポジウム 『防災と行動分析』
    • 発表場所
      大阪市立大学(大阪府)
    • 年月日
      2016-09-10
    • 招待講演
  • [学会発表] 地震長期予測地図提示による対処行動の変容への属性要因の影響―一般化線形モデルによる分析-2016

    • 著者名/発表者名
      広田すみれ・大木聖子
    • 学会等名
      日本行動計量学会第44回大会発表
    • 発表場所
      札幌学院大学(北海道)
    • 年月日
      2016-09-01
  • [学会発表] Measurement of the thresholds of fear using methods of limits and effectiveness of colors in contrast of numbers in communicating probabilistic earthquake forecasting.2016

    • 著者名/発表者名
      Hirota, S. & Oki, S.
    • 学会等名
      31th International Congress of Psychology
    • 発表場所
      横浜国際会議場(神奈川県)
    • 年月日
      2016-07-25
    • 国際学会
  • [学会発表] 『社会の中「地震リスク」:どう解釈し、伝え活用すべきか - 心理学の 視点 から -.』2016

    • 著者名/発表者名
      広田すみれ
    • 学会等名
      日本リスク研究学会春季シンポジウム
    • 発表場所
      東大山上会館(東京都)
    • 年月日
      2016-06-30
    • 招待講演
  • [図書] 心理学が描くリスクの世界(第3版・ベーシック)2017

    • 著者名/発表者名
      広田すみれ・増田真也・坂上貴之(編)
    • 総ページ数
      280頁(予定)
    • 出版者
      慶應義塾大学出版会

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公開日: 2018-01-16  

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