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2017 年度 実施状況報告書

発想支援を基盤としたアーギュメント生成カリキュラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K01091
研究機関広島修道大学

研究代表者

西森 章子  広島修道大学, 人文学部, 准教授 (50294012)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード根拠産出トレーニング / 裏づけ発想トレーニング / 思考支援 / 意見文 / アーギュメント / 高校生 / 大学生
研究実績の概要

本研究の目的は,大きく2つに分けることができる。第1に,コンピュータベース(以下、PCベース)の学習環境を開発し、学習環境や学習者特性(校種,学力,文章産出への自信度等)の要因が,産出された根拠や裏づけの量や質,トレーニング後に生成される意見文内容に及ぼす影響を検討する(学習環境の適切性の検討)。第2に,アーギュメント生成カリキュラムの開発と評価を目的としている。
平成29年度は,上記の目的に基づき,(1)発想(拡散的思考)を促す学習環境の検討,(2)トレーニングが学習者のマイサイドバイアスに及ぼす影響の検討,(3)アーギュメント生成カリキュラムの検討,をおこなった。
(1)について,学習環境(紙ベース)と学習者(校種、学力、文章産出への自信度)の要因が、産出された根拠や裏づけの量や質、トレーニング後に生成される意見文内容に及ぼす影響を調べた。
次に(2)については,大学1年次生を対象に,根拠産出トレーニングがマイサイドバイアスの低減に寄与するのかどうかを検討した。実験の結果,根拠を繰り返し考える(トレーニングする)ことは,賛成根拠だけでなく,反対根拠についても考える力につながることが示されたと同時に,マイサイドバイアスの低減につながる可能性が示された。
(3)については,大学生を対象として実験が進められた。具体的には「裏づけ発想トレーニング」を導入したアーギュメント生成指導を3年次生を対象に実施し、「主張」―「根拠」―「裏づけ」―「想定反論」―「再反論」の組み立てのあるアーギュメント生成が可能かどうかを検討した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

理由のひとつ目として,データの蓄積が進んだことを挙げることができる。
ふたつ目の理由として,学会報告1件,論文2件という形で,研究成果が公表されたことを挙げることができる。

今後の研究の推進方策

当初の研究計画のうち,発想を促す学習環境(PCベース)の開発について,学習環境を早急に設定し,実験を行う。このとき協力者(大学生20名程度)は「根拠産出トレーニング」に取り組むよう教示され,事後インタビューが実施される。同様に「裏づけ発想トレーニング」を基盤に学習環境(PCベース)が開発され,産出される裏づけの量や質が検討される。このとき,協力者について,トレーニング後に客観的事実(データ)を,どのように検索するのか,情報検索活動が観察される。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由は,学習環境(PCベース)の開発および検証研究に要する物品費及び謝金を執行しなかったためである。平成30年度については,準備中の上記研究を進めるにあたり,次年度使用額分を執行する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 根拠産出トレーニングが高校生の意見文生成に及ぼす影響2018

    • 著者名/発表者名
      西森章子・三宮真智子
    • 雑誌名

      大阪大学教育学年報

      巻: 23 ページ: 3-15

  • [雑誌論文] 根拠産出トレーニングの効果に関する補足的検討2018

    • 著者名/発表者名
      西森章子・三宮真智子
    • 雑誌名

      広島修大論集

      巻: 58(2) ページ: 103-115

  • [学会発表] 意見文生成指導における裏づけ発想トレーニングの効果の検討2017

    • 著者名/発表者名
      西森章子・三宮真智子
    • 学会等名
      日本教育工学会

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公開日: 2018-12-17  

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