研究課題/領域番号 |
16K01103
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
和田 正人 東京学芸大学, 教育実践研究支援センター, 教授 (40302905)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 教員のICT活用指導力 / メディア情報リテラシー / eラーニング教材 / 自分のメディア史 / メディア作品比較 / セルフィー動画作成 / 教育工学 |
研究実績の概要 |
教員のICT活用指導力のチェックリストを用いて、ユネスコの「教師のためのメディア情報リテラシーカリキュラム」を用いた大学生の学習者(以後MIL学習者とする)と、教職科目に応じたeラーニング教材を作成した大学生(以後教材作成学習者とする)の学習者の、教員のICT活用指導力における学習前後の比較を行った。 MIL学習者の学習は、グループないし個人で、自分たちのメディア史の作成とプレゼン、日米韓のメディア比較の作成と発表、セルフィー動画の作成を行った。教材作成学習者は、免許取得科目ごとにグループを作り、PowerPointを用いて教員免許取得科目の1単元をそれぞれグループで選び、その単元についての教材作成を行った。 教員のICT活用指導力のチェックリストは4段階尺度であり、最大が「わりとできる」になっている。これは現職教員を対象としたものであり、現在の大学在籍の学生は、教員になった場合にこれ以上の能力を求められる。したがって、「5.かなりできる」「6.仲間に教えられる」を加えて6段階尺度とした。 学習者の比較をそれぞれ13名ずつ行った結果、A「教材研究・指導の準備・評価などにICTを活用する能力」及びB「授業中にICTを活用して指導する能力」が、教材作成学習者の指導力の増加が、MIL学習者の増加よりも多いことが、統計的に有意であった。これ以外のC「生徒のICT活用を指導する能力」、D「情報モラルなどを指導する能力」、E「公務にICTを活用する能力」については両者の学習前後の差の比較は有意ではなかった。 今後は、2019年3月に実施された新しい教員のICT活用指導力のチェックリストをもちいた調査をする必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度の研究は、縦断的な研究についての学習対象が減少したが、今年度は、学習内容の違いにより、教員のICT活動指導力の変化を明らかにすることができた。
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今後の研究の推進方策 |
2019年3月から教員のICT活用指導力の測定項目が改訂され、2019年以降残りの2年間で新しい測定項目に応じた研究が求められるので、それに対応して研究していく。
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