授業における教師の即時的意思決定における他者理解を検討したところ、知覚に異常なく授業が進行している時は直接知覚による児童・生徒理解(システム1を使用)を、そして知覚に違和感を感じた時は慎重に推論して児童・生徒理解を行っている(システム2を使用している)ことが分かった。 次に再認主導意思決定モデルと臨床推論モデルを検討したところ、熟練者は意思決定する際, 直観を活用していることが分かった。以上を踏まえて考案した授業における即時的意思決定のプロトタイプの特徴は、(1)教師の熟達のレベルにあわせた複数のモデルを作ったこと、(2)熟達教師の思考の特徴である直感をモデルに組み込んだことである。
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