研究課題/領域番号 |
16K01113
|
研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
永松 利文 鳥取大学, 教育支援・国際交流推進機構, 教授 (30300198)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 遠隔教育 / 職業教育 |
研究実績の概要 |
本年度において、実施予定であった欧州における調査は、新型感染症の欧州地域での状況を受け、中止した。そこで、本年度は、国内での収集可能な資料とその分析を中心に活動を行った。本年度はとくに遠隔教育の技術仕様の進展に関する研究を行った。 近年、職業の知識化、デジタル化による大きな変化で、欧州において、社会人や職業人のUpskilling、Reskillingニーズが高くなっている。社会人学校など集合教育の場で、時間や場所に拘束され、学ぶ状況は現実的ではないため、遠隔教育を中心に情報技術活用した教育が大きく進展している。 職能教育の領域では、通信教育の一環で情報技術を活用する教育サービスが拡大している。近年、とくに進展しているのが、プラットフォーム型のサービスである。特に、"MOOCs"のようなサービスを展開する情報通信企業は、多くの教育プログラムを提供している。 さらに先端的企業との融合も進んでおりAIを活用したサービスも提供されており、これは、当該産業の標準スキルと基準にして、ある企業の社員がどのコースを学ぶべきかを提示するシステムとなっている。顧客企業は、今後、AI技術や情報システムの導入にり、それまで人間が担ってきた業務をこれらに代替させることによって、社員を配置転換するケースも想定され、それらの社員に対する新たな職業スキルの習得を促し、より高い付加を生み出すことを目的に、この動きを加速させている。 また、膨大な教育コンテンツや学習行動履歴を集約、分析し、さらに個々人にとって最適化された教育プログラムを提示する動きも進んでいる。職業スキルの修得が継続的にできるこのような教育サービスは、大学や教育関連企業などが提供する教育プログラムを、より多くの職業人を対象に活用することを可能としている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予定していた2020年度の欧州での調査が感染症の影響で実施できなかったため。
|
今後の研究の推進方策 |
欧州での調査が実施できるようになれば直ちに実施し、実施できない場合は、メールなどの手段で質問用紙を送付するなどし、調査の方法を変更する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
2020年度が最終年度であったが、感染症の影響を受けたため、研究の1年延長を申請し、承認されたため。
|