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2016 年度 実施状況報告書

A Comparative Case Study: Pedagogical, Practical, and Policy Impacts of OER on Higher Education

研究課題

研究課題/領域番号 16K01127
研究機関国際基督教大学

研究代表者

鄭 仁星  国際基督教大学, 教養学部, 教授 (90372929)

研究分担者 佐々木 輝美  獨協大学, 外国語学部, 教授 (70235258)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードOER / OERの影響 / 高等教育 / MOOC / MOOCの影響
研究実績の概要

普及しつつある様々な種類のOERが、学習者と教育者に与える影響を検証するために、2つのタイプの調査を実施した。具体的な調査の内容としては、KASA(Knowledge, Attitude, Skill, Aspiration)、つまり知識、態度、技能、意欲の4つの側面を扱い、調査を実施した。
1つ目のタイプの調査は、MOOCによる学習を経験したことのある(日本、韓国、フィリピン、米国、メキシコなどの)100名以上の学生に対してウェブ上で答えてもらうという形で実施された。調査票の作成に当たっては、知識、態度、技能、意欲(KASA)の4領域を測るための調査項目を念入りに作成し、かつ、調査実施前に何人かの調査協力者に対して実際にウェブ調査票に答えてもらうことで、問題がないことを確認した。
2つ目のタイプの調査は、MOOCの開発に関わったことのある教育者、またはMOOCを実施したことのある教育者、合計7名に対してインタビューを行うという形で実施された。1つ目のタイプの調査と同様に、インタビュー対象者については、できるだけ複数の国から募るようにした結果、日本、韓国、そして米国の教育者からデータを得ることができた。
そのようにして得られたデータのうち、量的データについては統計分析ソフトSPSSを使って分析を始めた。また、インタビューから得られた質的なデータについては、質的データ分析のためのフリーソフトウェアを使って分析を始めた。これらの初年度において得られたデータは、2年目に収集が予定されているデータと合わせることで、あらかじめ設定されている2つのリサーチクエスチョンへの答えを出すことが可能になり、その結果は研究論文としてまとめられることになる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2016年度に予定されていた研究に関しては、ほぼ予定通りに行われている。しかしながら、学生からのウェブ調査データは100名以上得られたものの、データ数としてはより多い方が良いと判断し、引き続きデータを集めたいと考えている。
また、MOOCを開発したことのある教育者、あるいはMOOCを実際に実施している教育者からのインタビューデータについては、7名からデータを得ることができたものの、予定されていた対象者との時間調整が困難になり、他の対象者に切り替えるという状況も一部生じたので、こちらについてもできるだけ調査を継続したいと考えている。

今後の研究の推進方策

2017年度においては、次の3つの研究活動を予定している。
1)2016年度に行った調査から得られた量的、および質的データをさらに詳しく分析した上で、総合的な判断を行う。
2)我々の今回の研究では、できるだけ多くのデータを得るための努力をしているものの、限界があることは否めない。そこで、3つの主要なMOOC提供団体の最新の報告書を入手し、そこに示されているデータや知見を分析することで、我々の調査データを補い、より正確に全体像を把握することに努める。
3)2016年度の研究結果と2017年度の研究結果を総合して、研究論文投稿の準備を行う。

次年度使用額が生じた理由

アルバイトを雇用してデータ分析を進めていたが、雇用時間調整がうまくいかず質的データの一部にについては分析が行われなかったため。

次年度使用額の使用計画

繰越金は、データの分析に使用する予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] A Review of Literature on OER Adoption: Applying the Unified Theory of Acceptance and Use of Technology2017

    • 著者名/発表者名
      Gibran Alejandro Garcia Mendoza, Shota Kobayashi. Insung Jung
    • 雑誌名

      International Journal of Educational Media and Technology

      巻: 11 ページ: -

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] MOOCs: What have we learned so far?2016

    • 著者名/発表者名
      Insung Jung
    • 雑誌名

      Journal of Cyber Education (International Journal)

      巻: 10 ページ: 1~11

  • [学会発表] OERの質保証-事例の比較研究-2016

    • 著者名/発表者名
      佐々木輝美、鄭仁星
    • 学会等名
      日本教育メディア学会
    • 発表場所
      奈良教育大学
    • 年月日
      2016-11-26 – 2016-11-27
  • [学会発表] MOOCs: Emerging trends, Empirical results, and Future implications2016

    • 著者名/発表者名
      Insung Jung
    • 学会等名
      Asian Conference on Society, Education & Technology 2016
    • 発表場所
      The Art Center Kobe, Kobe
    • 年月日
      2016-10-20 – 2016-10-23
    • 招待講演
  • [学会発表] A Review of Literature on OER Adoption: Applying the Unified Theory of Acceptance and Use of Technology2016

    • 著者名/発表者名
      Gibran Alejandro Garcia Mendoza, Shota Kobayashi. Insung Jung
    • 学会等名
      International Conference for Media in Education 2016
    • 発表場所
      Kyoto University of Foreign Studies, Kyoto
    • 年月日
      2016-08-18 – 2016-08-20

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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