研究課題/領域番号 |
16K01146
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
江川 孝 福岡大学, 薬学部, 教授 (70369023)
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研究分担者 |
島田 憲一 就実大学, 薬学部, 准教授 (00509268)
高見 陽一郎 就実大学, 薬学部, 講師 (10500473)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | VR / 災害医療 / e-ラーニング |
研究実績の概要 |
本研究は、災害医療におけるセルフメディケーション・トリアージのe-learningを開発することに加え、e-learningと連携したPBL型 演習により災害時に適切な医療が提供できる人材育成を強化するものである。計画している具体的な研究項目は、1災害時セルフメデ ィケーションのためのセルフメディケーション・トリアージの開発とe-learningへの展開2バーチャルリアリティ(VR)技術による体 験型e-learning 教材の作成3e-learningによる反転授業を導入した災害時の臨床推論のための演習方略の構築、4モバイル型e-learn ingでのVR教材の応用と評価、の4つである。 平成28年度は、アクティブラーニングのためのVRコンテンツ作成し、eーラーニングへと有機的結合をお香々とを計画した。VRコンテ ンツの作成は申請者らが経験した災害救護活動をもとにシナリオを作成する。また、演習前の予備知識習得のために学習者に救急救命 の初動、災害種による疾病構造、代表的な疾病や病態に関する知識を習得するためのe-learning用コンテンツを作成するためのデジタ ルコンテンツを作成した。演習にはPBL形成期で行い、PBL型演習にて学習者が臨床判断するセルフメディケーション・トリアージを開 発し、VRによる体験型e-learningコンテンツとして連携させることを試みた。本研究では、臨床推論のためのセルフメディケーション ・トリアージのアルゴリズムを開発して1次トリアージおよび2次トリアージをそれぞれe-learningコンテンツとして連携させることを 検討を開始した。 本申請者らは平成28年度に発災した熊本地震の救護活動に関わり、新たなシナリオとして本研究に反映させる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成29年度は、アクティブラーニングのためのVRコンテンツ作成し、eーラーニングとの有機的結合と災害研修での運用を計画した。VRコンテ ンツの作成は申請者らが経験した災害救護活動をもとにシナリオを作成する。また、演習前の予備知識習得のために学習者に救急救命 の初動、災害種による疾病構造、代表的な疾病や病態に関する知識を習得するためのe-learning用コンテンツを作成するためのデジタ ルコンテンツを作成した。デジタルコンテンツは、申請者が国際緊急援助隊の機能拡充訓練や内閣府防災訓練に参加した際に訓練風景 の画像を収集し、VR用のコンテンツとして提供できるように編集を行った。これらコンテンツを用いた演習にはPBL形成期で行い、PBL 型演習にて学習者が臨床判断するセルフメディケーション・トリアージを開発し、VRによる体験型e-learningコンテンツとして連携さ せることを計画しており、次年度での実施に向けて準備を進めている。予備的な検討としてVR教材を使用しない演習を実施し、参加者 からの反響をアンケート調査して検証を行った。さらに、臨床推論のためのセルフメディケーション・トリアージのアルゴリズムを開 発して1次トリアージおよび2次トリアージをそれぞれe-learningコンテンツとして連携させることを検討を開始した。 本申請者らは平成28年に発災した熊本地震や平成29年に発災した北部九州豪雨災害をコンテンツとして採用し、薬剤師向けの研修プログラムを実施した。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、災害医療におけるセルフメディケーション・トリアージのe-learningを開発することに加え、e-learningと連携したPBL型 演習により災害時に適切な医療が提供できる人材育成を強化するものである。計画している具体的な研究項目は、1災害時セルフメデ ィケーションのためのセルフメディケーション・トリアージの開発とe-learningへの展開2バーチャルリアリティ(VR)技術による体 験型e-learning 教材の作成3e-learningによる反転授業を導入した災害時の臨床推論のための演習方略の構築、4モバイル型e-learn ingでのVR教材の応用と評価、の4つである。 本研究の研究代表者は平成29年より福岡大学薬学部にて研究を行う予定である。申請した研究計画に加えて学習者の地域性などについ ても検討科目に追加したい。今後は平成28年度の研究成果をもとに本研究は災害医療における医薬品のトリアージシステムを開発して e-learningと融合させる基礎的研究を完成し、e-learningによって災害時に適切な医療が提供できる人材を育成するための基盤となる 研究を行う。次年度内には、災害時セルフメディケーションのための一般用医薬品トリアージを開発し、e-learningコンテンツへ発展させて整合性を検証、VR技術による体験型e-learning 教材を作成し、PBL型演習に用いる医療シナリオとe-learningコンテンツを連携 させて有用度を検証、e-learningによる反転授業を導入した災害時の臨床推論のための演習方略を構築し、e-learningによる学修補完 の効果を測定を行う予定である。現在、薬剤師を対象にした災害薬事ミッションマネージメント研修を企画・運用して研修の中でVRコンテンツを活用した。これらの、アンケート調査結果の解析と研修プログラムの精査を行う予定である。
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