研究実績の概要 |
前年度運用時の学習過程の映像記録の解析や小学校教諭からの聞取りからe ボードとeノートの改良点を抽出する.特にハードウェアを含めた入出力インターフェースとXML データの扱いは学習効果に大きな影響を与える部分のため,重点的に検討した.前年度はeボードとeノートの連携テストを簡素化するためネットワーク通信をeボードとeノート間に限定したが,設置校を訪問する必要があったため,その通信部分を学校間のネットワーク通信として拡張し,各校のeボードのデータを一元管理する. これによりeボードへの機能の追加や修正が他の連携校に即座に反映できるため, 遠隔地の学校も視野に入れた利用規模の拡大が可能となる.この技術は,H24年度SCOPE地域ICT 振興型研究開発で得た技術を基に教育プログラム運用管理用PCを統括用サーバーに機能拡張し,実験データを本校で一元管理すると同時に,評価を行った. なお,前年度に開発したeボードは入力インターフェースをRFIDを基本に実装を行ったが,運用評価アンケートにおいて,入力のしにくさが指摘された.今回は煩雑さよりもわかりやすさを優先しキーボード入力を主体とすると同時に,小型化を同時に行った.あわせて,前年度の懸念事項であった実験結果カードを手書きから自動出力に変更することで,学習者の試行錯誤を支援するシステムとして活用することが可能となった. 遠隔管理については実験中逐次送られてくるデータを,こちらで整理しPBLを指導するためのアドバイスをまとめ,メールにて担当者に送付した.これらは現地教諭の指導上の参考として活用してもらうことが確認できた.
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