研究実績の概要 |
本年度は、塚原がヨーロッパの状況の検討・調査を行い、標葉はアメリカおよび日本の状況の調査・検討にあたった。調査としては、国内各地での打ち合わせ、国内外の学会へ参加しての資料収集・情報交換などをおこなった。 なかでも、関連分野のサーベイをかねて、メタ科学について、以下の論考をまとめた:塚原東吾、「「メタ科学」へのエクササイズ」、『倫理創成研究』(神戸大・文学部・哲学倫理の紀要)、17、10号(2017年3月)、p.46-74. さらに近年のPNSにおいて提出されているさまざまなモデルについては以下の論考でそれらの位置づけを試みた:塚原東吾、「ポスト・ノーマル・サイエンスの射程からみた武谷三男と廣重徹 」、『現代思想』(2016年6月号 特集=日本の物理学者たち)、青土社、44(12), pp.172-191, 2016-06また近年の「デュアル・ユース」という概念を科学論・STS的に検討して、以下の論考を公表している:塚原東吾、「デュアル・ユースのトリック」『大学出版』、no.110, 2017.4 (春号)、 pp. 20-25. 標葉は、Ryuma Shineha. (2015) “Attention to Stem Cell Research in Japanese Mass Media”, East Asian Science, Technology, and Society; 標葉隆馬、「災害資本主義を日常化するもの」『グローカル研究』(3), 45-58, 2016;「東日本大震災として考えるということ : 「原発事故」が奪っていったもの」『科学技術社会論研究』 (12), 96-105, 2016-05など、積極的な執筆・発表活動に研究を結びつけている。
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