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2016 年度 実施状況報告書

“東側”諸国における原子力研究の国際化-1950年代ソ連=東独間科学交流を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 16K01164
研究機関広島大学

研究代表者

市川 浩  広島大学, 総合科学研究科, 教授 (00212994)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード原子力 / 平和利用 / 技術移転 / 旧ソ連邦 / 旧"東側"諸国 / 冷戦 / 科学者 / 国際共同研究
研究実績の概要

2016年9月,研究協力者,伊豆田俊輔(獨協大学専任講師),中尾麻伊香(立命館大学衣笠総合研究機構研究員)両氏の協力をえて,ベルリンにおいて,旧東ドイツの原子力開発史に顕著な業績を有する歴史家,Prof. Dieter Hoffman, Dr. Rainer Karlsch, Dr. Mike Reichart3氏にインタビューを実施し,あわせてマックス・プランク科学史研究所などで資料調査を実施した.そこでえられた知見を組み込みつつ,先行する科研(課題番号25350381)にもとづき収集した資料をベースに論文を執筆,日本科学史学会の欧文誌に投稿し,掲載されることとなった(本報告書13項〔雑誌論文〕欄に掲示).さらに,2017年2月にはモスクワのロシア科学アカデミー文書館,ロシア国立図書館で関連する資料収集にあたり,あわせてサンクト=ペテルブルクにてロシア科学アカデミー・自然科学史=技術史研究所サンクト=ペテルブルク支部の研究員諸氏と関連するテーマで研究交流をおこなった.また,2017年7月末にブラジルのリオ=デ=ジャネイロで開催される第25回科学史・技術史国際会議において,本科研に関連したテーマでシンポジウムを開催すべく,その準備を進めた.
なお,本科研と並行して研究分担者として参画している基盤研究(B)「冷戦期欧米における『核の平和利用』の表象に関する研究」(研究代表者-木戸衛一:課題番号15H0325701)でも関連したテーマで資料調査を実施するなど,本科研と良好なシナジーを発揮している点,付言しておきたい.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

資料調査では,興味深い資料・研究情報を発見し,研究成果も順調に発表できているが,個人規模での科研の限界を感じている.そのため,本年秋には,研究計画最終年度前年度の応募となるが,共同で研究にあたる仲間を募り,より大きな規模の研究種目で挑戦したいと考えている.

今後の研究の推進方策

引き続き現地での資料調査にあたる.2017年9月,2018年2月(ないし3月)にはモスクワのロシア科学アカデミー文書館,ロシア国立図書館などで原子力技術のソ連から同盟諸国,とりわけ旧東ドイツへの伝播に関する資料調査を実施する.機会をみて,ベルリンなどでも資料調査を実施したい.また,国内で収集可能な資料は着実に収集することとする.
研究成果の発表では,2017年7月末にブラジルのリオ=デ=ジャネイロで開催される第25回科学史・技術史国際会議において研究仲間とシンポジウムを組,研究成果を発表する.このシンポジウムの成功のためにロシアより,ロシア科学アカデミー・自然科学史=技術史研究所上級研究員1名を現地に派遣することを計画している.また,上記資料調査の成果は,国内の適切な学術誌に論稿として発表する計画である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Obninsk, 1955: The World's First Nuclear Power Plant and "The Atomic Diplomacy" by Soviet Scientists.2016

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Ichikawa
    • 雑誌名

      The History of Science Society of Japan, _Historia Scientiarum_

      巻: 26-1 ページ: 25-41

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] オブニンスク,1955年―世界最初の原子力発電所とソヴィエト科学者による“原子力外交”―2016

    • 著者名/発表者名
      市川 浩
    • 学会等名
      日本科学史学会第63回年会・シンポジウム「越境するソヴィエト科学」
    • 発表場所
      工学院大学
    • 年月日
      2016-05-28 – 2016-05-28

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公開日: 2018-01-16  

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