研究課題
数理計画法や最適化手法は現実の様々な分野に応用されている。現実の多くの問題は、確定的ではなく変動要因を含む。昨年度に続き、鉄道分野でのネットワーク設計問題、スポーツスケジューリングの問題、エネルギー供給のネットワーク配置問題などへの確率計画法の適用を行った。鉄道分野の問題に対しては、L-shaped法を用いることで計算時間を短縮することを可能にした。このようなネットワーク設計問題へ確率計画法を応用する場合、多期間の問題を扱わなければならず、大規模な整数計画問題を解かなければならない。特に将来の需要の変動を考慮するとき、後の決定は初期決定に依存するため、初期決定の実行可能性を保証することが大きな問題である。本研究では、後の決定で必ず実行可能解が得られるような数理計画モデルの定式化を行い、実際に問題を解くための手法を開発した。スポーツスケジューリングの問題に関しては、スケジュールの作成においてすべての球団に対する公平性を保証する必要がある。公平性の測り方には様々な指標が考えられるが、本研究では球団間の未消費試合数の差に基づいたスケジュールの作成について考察した。また、エネルギー供給のネットワーク設計問題については、電力の制御を行う装置の設置を設備投資計画の中で扱わなければならない。解法として、装置設置点の探索と容量の決定を2段階で行うことにより、組合せ最適化と非線形最適化の混合問題を解く手法が考えられる。この手法によると、設置の局所探索では実行可能な潮流が存在しない場合が多く、効率的に探索を行っているとはいえない。そのため局所探索によらずLPCの設置費用を線形近似する新たな手法を示した。線形近似手法は、固定費を含む目的関数を線形近似するもので、LPC設置を表す0-1変数を含まないため、常に実行可能な潮流の値が得られるという利点を有する。
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