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2019 年度 実績報告書

医療における業務プロセス診断方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K01261
研究機関東海大学

研究代表者

金子 雅明  東海大学, 情報通信学部, 准教授 (30454036)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード医療安全 / 業務プロセス改善
研究実績の概要

昨年度において,医療の質・安全を保証するための医療業務プロセスの診断方法として,診断・分析テンプレート,及びその前段階で使うことになる現状把握シートの有効性を4つの病院で検証した.検証結果より,診断・分析テンプレートの有効性は確認できたが,後者の現状把握シートについては改善すべ課題があることが明確となった.その課題とは,現在提案している現状把握シートは48の質問項目によって系統的に医療事例の事実や発生状況を的確かつ抜けもれなく把握できるようになっているという点では有用であるが,医療者が記載を行うために長時間かかってしまい,病院内で実践的に活用するには課題があった.そこで本年度は,現状把握シートの記載事項の中でも必要最小限の項目に限定した簡易版・現状把握シートをさらに開発して,ある1病院で検証を行うこととした.
具体的な研究方法としては,①昨年度の検証結果に基づいて簡易版・現状把握シートの素案を開発,②開発した簡易版・現状把握シートをある病院の各部門で発生した事例に適用,③適用した結果から,そのシートの記載内容の抜け・漏れにどのようなものがあるかを抽出し,④③の結果に基づいて改善することとした.
研究結果として,48項目から必要最低限の14項目に絞った簡易版・現状把握シートを開発し,34事例に適用した.その結果,記載内容の抜け・漏れについて70か所を抽出し,簡易版・現状把握シートを改善するとともに,通常の現状把握シートとの使い分け方法についても提案した.
この研究成果に基づき,別の複数病院においても簡易版・現状把握シートを看護部や検査部等に広く展開し,その有効性とともに汎用性を確認できた.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (7件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Verification of a Sheet to Grasp Actual Situation in Medical Error Analysis2019

    • 著者名/発表者名
      Masaaki Kaneko
    • 学会等名
      17th ANQ Congress 2019
    • 国際学会
  • [学会発表] 病院における不具合分析のための簡易版現状把握シートの提案と検証及び改善2019

    • 著者名/発表者名
      金子雅明,倉本萌子
    • 学会等名
      日本品質管理学会,第119回研究発表会
  • [学会発表] 医療の質改善に役立つ業務文書管理の仕組み診断ツールの開発2019

    • 著者名/発表者名
      金子雅明,田中宏明
    • 学会等名
      第21回日本医療マネジメント学会学術総会
  • [学会発表] 医療現場での文書の活用と認識に対する調査の実施について2019

    • 著者名/発表者名
      藤城譲,星直子,佐野雅隆,金子雅明,田中宏明,佐藤千明,坂田一美
    • 学会等名
      第21回日本医療マネジメント学会学術総会
  • [学会発表] Web診断ツールを用いた業務文書管理の仕組み評価とその改善2019

    • 著者名/発表者名
      金子雅明,田中宏明
    • 学会等名
      第23回日本看護管理学会学術集会
  • [学会発表] 文書管理構築の効果確認と今後の推進活動について2019

    • 著者名/発表者名
      小山徳子,渡邊輝樹,関孝,和泉貴子,今村卓郎,田中宏明,金子雅明
    • 学会等名
      医療の質・安全学会,第14回学術集会
  • [学会発表] 臨床試験における品質マネジメントー医療安全や工学の品質マネジメントからの応用:病院における不具合事例の体系的分析に基づくプロセス改善2019

    • 著者名/発表者名
      金子雅明
    • 学会等名
      23rd Dia Japan Annual Workshop for Clinical Data Management

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公開日: 2021-01-27  

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