研究課題/領域番号 |
16K01300
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研究機関 | 仙台高等専門学校 |
研究代表者 |
千葉 慎二 仙台高等専門学校, ICT先端開発センター, 教授 (50290698)
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研究分担者 |
高橋 晶子 仙台高等専門学校, 専攻科, 准教授 (10537492)
早川 吉弘 仙台高等専門学校, 情報システム工学科, 教授 (20250847)
藤木 なほみ 仙台高等専門学校, 知能エレクトロニクス工学科, 教授 (60259801)
小林 秀幸 仙台高等専門学校, 情報システム工学科, 准教授 (70615872)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 安全・安心サポートフレームワーク / IoT / ウェアラブルセンサ / 行動解析 / プライバシー保護 |
研究実績の概要 |
安全・安心サポートフレームワークのIoTシステムとして,以下に示す仕様のシステム構築を行った.見守り対象者の状態は携帯するウェアラブルセンサにより計測される.計測データはBLEによってゲートウェイに送信され,ゲートウェイからクラウドサーバへは3G/LTEで送信され,クラウドサーバに見守り対象者の計測データが蓄積される.本システムによって単一ゲートウェイでの複数ウェアラブルセンサからの同時データ収集およびクラウドサーバへのデータアップロードが確認され,基本的なデータ収集システムの構築は完了した.現在はウェアラブルセンサの消費電力をより低くすることが課題となっており,センサ側プログラムの改良,機能を限定したウェアラブルセンサの開発を進めている. 行動解析アルゴリズムの設計については,今年度のアルゴリズム開発初期段階では,日常的な行動の微妙な変化からの異常検知を行う前に,より明確な行動の変化が示される農作業やスポーツの動作を対象として研究を進めた.上記データ収集システムを農作業時の行動計測に応用し,収集したデータから農作業を推定するアルゴリズムの開発を行った.3種類の農作業を対象として計測した加速度データの周波数成分を主成分分析することで,クラスタリングが可能であることを示すことができた.また行動とセンサ値との対応をより詳細に分析するため,ビデオ画像による卓球のフォーム解析も試みた.Deep learningにより動画から対象物体の動きを特徴空間内で捉える手法を提案し、状態空間内での軌道生成の確認、機械的なクラスタリングによる行動自動分類の可能性を示すことができた.これらの成果を元に,今後は日常的な行動への応用に展開する. プライバシー保護レベル制御アルゴリズムの設計については,今年度は具体的なシステム開発には至っていないため,次年度早急にシステムへの実装を行う.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の基盤となるIoTシステムの基本システムの開発は完了しており,ウェアラブブルセンサによるデータ収集は可能な状況となっている.行動解析アルゴリズムの設計についても,センサ情報や画像処理等,各種計測データを用いた手法を提案しており,具体的な成果も発表することができている. しかし現時点では日常的な活動が計測対象とはなっておらず,プライバシー保護についてもまだ実装されていないため,地域の見守りを対象としたシステム開発へと早急にシフトしていく必要があると考えている.
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今後の研究の推進方策 |
地域の見守りを対象としたシステム開発のため,今年度の成果を社会実装を考慮した実践的なシステムへと改良を加える.IoTシステムについては,見守り対象者のユーザビリティを考慮し,簡単操作,電池交換の少ない(超低消費電力)デバイスを開発する.通信インフラとしては,地域全体の情報網を構築するためのRoLaWANによる通信を実現する.行動解析については,日常的な行動のデータ収集に努め,データ解析実験を精力的に行う.プライバシー保護については,異常検出のレベルに伴いアラートに含める情報や送信先の範囲を制御する仕組みをIoTシステムに実装し,基礎実験によって動作検証を行う.また今後の社会実装の具体的なモデルとして,地域住民と協力した実証実験の実現に向けた地域との協力体制の構築も行っていく.
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