研究課題
基盤研究(C)
富士火山のおよそ1万年前以降の24回の噴火(爆発的噴火18回,溶岩流噴火6回)の火砕物試料を分析して,活動したマグマの温度・組成と噴火規模・噴火様式との関係を調べた.噴火規模とマグマの状態・組成とには明瞭な関係が見られないものの,噴火様式とマグマの状態・組成とには関係性が認められた.これらの結果について,マグマ溜まりからのマグマの上昇開始の要因と上昇時のマグマ溜まりの相互作用という2つの観点から検討した.
マグマ学,火山学
物理観測から得られる情報をマグマの性質に翻訳し,噴火前に噴火の様式や規模の推定を行うためには,まず,マグマの性質と火山噴火の様式や規模との関係性を明らかにする必要がある.本研究は,多数の火山噴出物の解析を通じて,火山噴火をもたらすマグマの挙動の理解し,噴火の推移予測を目指して行われた.