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2018 年度 実績報告書

細胞内イオン環境の時空間変動による細胞可塑性の光制御

研究課題

研究課題/領域番号 16K01351
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

浅野 豪文  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (30552476)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード細胞分化 / 光遺伝学 / 神経筋接合部
研究実績の概要

本年度はこれまでに構築した光刺激することができる神経筋接合部(NMJ)モデルを用いて、細胞活動に対するNMJ形成の変化を調べた 。神経細胞もしくは筋芽細胞に個別に光応答性イオンチャネルスイッチ(CatCh+)遺伝子を組み込み、筋管細胞を形成後、神経細胞を共培養していくつかの条件の異なる光刺激を加えた。
免疫蛍光染色によるアセチルコリン受容体(AChR)の局在を調べたところ、筋細胞刺激群においてAChRクラスターの総数の増加が認められた。一方、神経細胞刺激郡においてはAChRクラスター数、面積、長さに関して刺激との相関は見られなかったが、神経突起と隣接して局在するクラスターの割合が上昇していた。また神経細胞を刺激し、生じる筋収縮を観察すると神経細胞刺激郡において刺激に対する応答性が向上していた。
以上から前シナプスである神経細胞と後シナプスである筋細胞をそれぞれ特異的に任意の時間やパターンで独立して光刺激することができるNMJ形成モデルの系を構築することができた。神経筋共培養下でのAChRの集積は筋細胞特異的に、NMJの形成は神経細胞特異的にそれぞれの活動依存性に亢進することが示唆された。今後刺激の強度や頻度、時期、持続時間などの条件検討を行う。また活動を抑制する光スイッチ等を用いて、NMJの形成や維持に対して細胞の電気的活動がどのような分子を制御しているのかなど、その分子機構についてさらなる検討を進める。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Optogenetic manipulation of intracellular calcium by BACCS promotes differentiation of MC3T3-E1 cells2018

    • 著者名/発表者名
      Moe Sato、Toshifumi Asano、Jun Hosomich、Takashi Ono、Takao Nakata
    • 雑誌名

      Biochemical and Biophysical Research Communications

      巻: 506 ページ: 716~722

    • DOI

      10.1016/j.bbrc.2018.10.107

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Organelle Optogenetics: Direct Manipulation of Intracellular Ca2+ Dynamics by Light2018

    • 著者名/発表者名
      Toshifumi Asano、Hiroyuki Igarashi、Toru Ishizuka、Hiromu Yawo
    • 雑誌名

      Frontiers in Neuroscience

      巻: 12 ページ: 561

    • DOI

      10.3389/fnins.2018.00561

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 光遺伝学ツールBACCSを用いた骨芽細胞分化メカニズムの制御2019

    • 著者名/発表者名
      佐藤萌,浅野豪文,細道純,小野卓史,中田隆夫
    • 学会等名
      第124 回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 細胞活動依存的な神経筋接合部形成の検討2019

    • 著者名/発表者名
      宮本孝則,浅野 豪文,中田 隆夫
    • 学会等名
      第124 回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 光遺伝学を用いた骨芽細胞分化メカニズムの解明と制御2018

    • 著者名/発表者名
      佐藤 萌,浅野 豪文,細道 純,石田 雄之,臼見 莉沙,清水 康広,金香 佐和,中田 隆夫,小野 卓史
    • 学会等名
      第77回日本矯正歯科学会学術大会
  • [学会発表] 神経筋接合部形成における神経細胞活動依存性の検討2018

    • 著者名/発表者名
      青木 結香,浅野 豪文,中田 隆夫
    • 学会等名
      第123回日本解剖学会総会・全国学術集会

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公開日: 2019-12-27  

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