| 研究課題/領域番号 |
16K01379
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| 研究機関 | 早稲田大学 |
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研究代表者 |
百瀬 桂子 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (60247210)
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| 研究分担者 |
川島 一朔 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, 脳情報通信総合研究所, 研修研究員 (90773292)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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| キーワード | 事象関連電位 / 瞬目 / 運動視 |
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| 研究実績の概要 |
本研究の目的は，視機能・視覚認知機能を他覚的に簡易計測可能な事象関連電位の測定において，(1) 被験者の注意切替を瞬きにより検出して，電位波形をより高精度に検出する方法を開発し，(2)注意状態に影響を受けやすい動きの知覚（検出）を行う運動視機能の評価に応用することである．瞬目（瞬き）出現時に被験者の注意切替が行われることを検証し，その切替により背景脳波（脳内ネットワークの状態）が変化すると仮定して，より高精度な電位波形の推定法を開発し，その有用性を検討する．
本年度も引き続き，運動知覚を誘発するコントラスト反転刺激に対する定常型視覚誘発電位について，瞬目前後の特徴の分析を行った．明瞭な注意切替を課題としない条件で測定された視覚誘発電位においては，運動知覚に関わる位相成分が，瞬目の前後で変動することが確認された．一部の被験者では，瞬目前後で運動知覚状態と関連が示唆され，瞬目を手がかりとすることの有用性が示唆された．これらの個人差の影響を低減するため，位相解析方法の見直しを行い，解析・検討を継続している．さらに，明瞭な注意切替を課題に組み込んだ定常型視覚誘発電位の測定と解析を行ったところ，注意切替による運動知覚の状態変化を，視覚誘発電位の位相成分から確認することができた．しかしながら，想定した瞬目の出現が十分に確認できず，瞬目の影響を統計的に検証するには到らなかった．この点を補うため，注意切替方法の変更と，瞬目を伴わない注意切替時における視覚誘発電位と大脳全体のネットワーク状態推定の検討を継続している．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者が，所属学術院の役職（学術院長補佐 学生担当教務副主任，任期が2016年9月から2018年9月まで）により，十分な研究時間を確保できなかったため．また，適切な研究補助者の確保ができなかったため．
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| 今後の研究の推進方策 |
研究代表者の業務状況が変わり，研究時間が確保できるようになったことから，本来想定していた取り組みを実施する．また，当初想定していた大脳ネットワーク状態の推定については，適切な手法が現時点で見いだせていないため，運動知覚に関わる視覚誘発電位に瞬目が与える影響に焦点を絞って解析を進める予定である．
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| 次年度使用額が生じた理由 |
研究の進行が予定よりも遅れ，十分な方法論の絞り込みと実測・解析が予定した研究期間内に終えられなかったため．
次年度使用額は，実測のための消耗品購入と被験者謝金に使用予定である．
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