研究課題/領域番号 |
16K01430
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研究機関 | 明石工業高等専門学校 |
研究代表者 |
大向 雅人 明石工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (70259901)
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研究分担者 |
上 泰 明石工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (20413809)
岩野 優樹 明石工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (90413799)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 力覚センサ / 感圧ゴム / 医療ロボット |
研究実績の概要 |
医療・介護に従事する人の負担を軽減するためのロボットや電動式の車椅子・ベッドなどにはパワーアシスト機能の搭載が必須である。現在のところ、本機能を実現するために加圧力、つまり、ロボット等を並進・旋回させるために加えた力を検出するデバイスには6軸の力覚センサが使われている。ただし、このセンサは非常に高額であり、販売価格を下げるためには、加圧力を検出する機構を低コストで実現することが急務の課題である。本研究では、この要求を達成するデバイスを、感圧ゴム圧力センサを応用して開発することが目的であり、現時点で、加圧力検出機構のプロトタイプがほぼ出来上がりつつある。
本プロトタイプでは、スティックを倒す、もしくは、回すことで、それぞれ、並進方向と回転方向を検出する機構を考案した。具体的には、スティックの周りに感圧ゴム圧力センサを環状配置し、その出力を合成することで加圧した方向を推測する。感圧ゴム圧力センサは加圧が大きいほど高い電圧を出力するため、電圧分布から加圧力が推定できる。一方、回転方向は、回転軸に可変抵抗(ポテンショメータ)を取り付け、抵抗値の変化の様子から回転方向を検出できる。
検証実験の結果、並進方向の検出は、感圧ゴム圧力センサの出力に多少のばらつきがあることから、非常に高精度な推測は難しいが、ある程度行えることが確認できた。回転方向の検出については、可変抵抗の抵抗値の検出は容易であるため、問題なく行えることが確認できた。以上から、実用に耐えうるデバイスになる見込みが出てきたといえる。また、申請者らの間で、次年度は並進方向の検出精度を改善とともに、全方向移動型ロボットを利用して操作性の確認を行っていくことを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成29年度の目標である全方向移動型簡易ロボットが完成し、6軸力覚センサの代替デバイスの搭載準備が整ったと考えているため。
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今後の研究の推進方策 |
当初の予定通り、感圧ゴム・ポテンショメータを用いた6軸力覚センサの代替デバイスを全方向移動型簡易ロボットに搭載して性能評価を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
全方向移動ロボットに6軸感圧センサを搭載するところが若干遅れているのと、出張に十分な時間をとることができなかったため、助成金に余りが生じている。 次年度は全体のシステムを完成させ、最終発表等で十分な旅費を執行する予定である。
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