研究課題
われわれは骨固定力を強化した体内固定用ネジ:線維芽細胞増殖因子-2(FGF-2)徐放性ハイドロキシアパタイトコーティングスクリュー(Ap-FGF スクリュー)を 開発した。世界初の成長因子コンビネーション体内固定用ネジとして医療機器としての承認を目指している。本研究では医師主導治験を行うために、レギュラトリーサイエンスとしてコンビネーション医療機器の革新的評価法を構築する。 昨年度までに目標①~③を達成し、今年度は④に取り組んだ。前向き自主臨床試験として、筑波大学附属病院において「頚椎疾患に対する長範囲後方固定術におけるAp-FGFコーティング頚椎椎弓根スクリューの安全性評価のための探索的試験」を開始した。対象患者は頚椎長範囲後方固定術(頭側が第2または第3頚椎かつ尾側が第7頚椎または第1胸椎のもの)の適応となる男女で目標症例数は10例とした。試験期間は全期間における最短期間は1年間、最長期間は1年3ヶ月である。前観察期間は最短1週間程度、最長3ヶ月程度である。入院期間は最短2週間、最長で3ヶ月程度と予想され、後観察期間は術後1年間とした。主要評価項目は、Ap-FGF椎弓根スクリューに起因する死亡、骨折、悪性腫瘍、神経障害、術後感染症等の臨床試験中に発生したすべての有害事象の有無 とした。筑波大学附属病院輸血部内cell processing factory(CPF)で無菌的にApFGFスクリューコーティングを行った。以上のプロトコールを論文として発表予定である。試験は3症例組み込まれ、現在実施中である。また臨床研究法に対応して、特定臨床研究として申請・承認された(jRCTs031180078)。
すべて 2018
すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)
J Orthop.
巻: 19 ページ: 69-73
10.1016/j.jor.2018.12.012.