研究課題/領域番号 |
16K01440
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
漆原 尚巳 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 教授 (10511917)
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研究分担者 |
和田 敦 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (10610347) [辞退]
松井 礼子 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 薬剤師 (90728768)
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研究期間 (年度) |
2016-10-21 – 2019-03-31
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キーワード | 電子デバイス・機器 / 医療技術評価 / 緩和医療 / Quaility of Life / 薬学 |
研究実績の概要 |
本研究のゴールは、がん性疼痛を有する患者の生活の質(QOL)の維持と向上を目指した医療用麻薬による薬学的管理を推進する客観的なエビデンスを供給する事である。テレメトリー心電送信機/体動センサを兼ね備えた薄型常時貼付型ウェアラブルデバイスを用い、緩和ケアを導入している外来患者における生体情報計測値を用いて、麻薬導入あるいは増量による生活の質、日常生活動作の改善の指標として評価可能なことを示す。 当該年度は、10月21日の研究費交付内定通知を受けて、年度内に研究実施計画書を作成し、研究代表者所属施設にて倫理審査承認を得ることを目標とした。 11月27日には、研究分担者、及び研究協力者を含めた研究組織全体による研究計画検討会議を慶應義塾大学薬学部にて招集し、臨床研究実施計画の詳細についての検討を行った。この検討結果をもとに、研究代表者は研究実施計画書の作成を開始し、デバイス供給会社とデバイスの購入計画に関する検討を進め、2017年1月10日の会議にて研究で使用するデバイスの詳細を検討した。 使用デバイスの仕様に関する検討を受け、引き続き、研究組織全体で臨床試験実施計画書の検討を進め、2月20日には研究計画書素案を作成した。研究チームにて合意を得られた研究実施計画書第1版を3月3日に慶應義塾大学薬学部人を対象とする研究倫理委員会に提出し、3月31日に承認通知を入手し、各研究実施施設の研究分担者及び研究協力者に送付した。 研究分担者1名が年度末異動により研究分担者からは削除されたが、今後異動先において引き続き研究協力者として臨床研究の実施を担当する。その他の業務は研究代表者が実施する。 このように、交付申請時の予定に従い順調に研究計画は遂行されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
追加交付内定後の研究開始のため申請時予定より遅くなったが、その後交付内定時に見直し策定した研究計画予定に従い順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
各臨床研究実施施設における倫理審査を6月までに完了させ、7月には承認、被験者の登録を開始する予定である。 研究代表者は、研究計画を着実に実行するために研究室の大学院生及び教員スタッフを研究協力者に加え、並行して被験者登録及び症例調査票のためのEDCシステムの設計及び構築、使用する調査票ライセンス取得、及びデバイス購入・管理を進めている。 6月25日は臨床研究開始のためのスタートアップ会議を予定しており、それまでに研究実施施設における臨床試験ファイル、デバイス管理手順書、被験者への提供資料等につき整備を行い、各研究実施施設での倫理審査を支援し、7月からの円滑な研究開始、被験者登録と完了につなげる。
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次年度使用額が生じた理由 |
本公募申請が、H28年10月になって改めて追加交付内定通知を受領したため、再度研究実施組織の再確認を行った上で、臨床研究実施計画書の作成を開始し、研究実施計画の全体スケジュールの見直しを行う必要が生じた。この全体計画の見直しを受けて、研究費の使用用途の大部分を占める活動量測定のためのウェアラブルデバイスの仕様決定と購入計画の見直しを行う必要があり、臨床研究実施計画書の倫理委員会による審査完了後に合わせて活動量計の購入をH29年度からと変更することとなったため。
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次年度使用額の使用計画 |
交付申請時に上記の計画見直しを行い、その見直し後の計画に従い、活動量計の購入はH29年度に見積もりを行い、購入は被験者登録開始前のH29年6月を予定している。 これまでの臨床研究計画の検討経緯及びデバイス販売会社との会議により、購入予定の活動量計の仕様が決定したため、必要数の再算定及び再見積もりを行い、その結果に応じて経費使用計画についてその用途および金額の再確認を行う。また患者調査票に使用するQOL調査票の版権や、有害事象コーディングに必要なMedDRAの使用権の購入を行う。
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