近年、造影MRI検査を目的に直鎖型キレートGd造影剤(以下,LGBCA)を頻回投与された被検者の脳組織中にGdの残存沈着が指摘され、動物実験研究でも実証されている。一方、その詳細な機序や脳組織におけるGdの化合状態については未だ十分に解明されていない。 本研究では、実験動物として広く利用されているWistarラットを対象にLGBCA頻回投与によるGd脳内残存蓄積モデルを作出し、対象ラット脳の経時的MRIとその脳組織について電子線マイクロアナライザ(EPMA)による元素特異的微視画像解析を行い、Gdの脳沈着を確認した。
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