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2021 年度 実績報告書

高齢患者に対する舌厚評価を交えた呼気筋トレーニングの効果検証

研究課題

研究課題/領域番号 16K01485
研究機関武庫川女子大学

研究代表者

松尾 善美  武庫川女子大学, 健康・スポーツ科学部, 教授 (90411884)

研究分担者 柳澤 幸夫  徳島文理大学, 保健福祉学部, 教授 (60747632)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2022-03-31
キーワード呼気筋トレーニング / 舌厚 / 高齢患者 / 呼吸機能 / 嚥下機能 / 口腔機能
研究実績の概要

最終年度における本研究の目的は、長期入院中の通常口腔ケアを実施している高齢者に呼気筋トレーニング(EMST)の介入効果を検討することであった。
対象は、長期療養中の高齢患者に4 週間のEMST群ないしは有効トレーニング閾値未満のシャムトレーニング群(シャム群)の2群に無作為に割付し、監視下EMSTの介入効果を検討した。EMSTにはRespironics社製 Threshold IMT を用い、EMST群には最高呼気筋力の75%負荷で、シャム群には0%で週2回の頻度で連続5回5セットの計25呼吸を医療職の監視下で坐位にて実施した。測定は舌厚、呼吸機能(努力肺活量、%努力性肺活量、1秒量、1秒率、最高呼気流速、%最高呼気流速)、呼吸筋力(最高呼気筋力・%最高呼気筋力・最高吸気筋力・%最高吸気筋力)、反復唾液嚥下テスト、改訂水飲みテスト、舌圧、口唇閉鎖力を介入前後に測定した。EMSTの負荷設定圧は、途中得られた最高呼気筋力値に応じて、負荷圧の再調整を随時実施した。測定前には、方法と手順について十分説明し、事前練習を数回行った。
EMSTは全例100%期間中完遂できた。介入前後で各指標の改善率を群間比較した結果、EMST群で有意に呼吸機能(肺活量、%努力性肺活量、最高呼気流量、%最高呼気流量)、呼吸筋力(最高呼気筋力・%最高呼気筋力・最高吸気筋力)が改善していた(p<0.01)が、その他の指標は改善しなかった。また、有害事象は発生しなかった。
監視下EMSTは長期療養中の高齢患者にも耐えられる忍容性の高いトレーニングである。栄養状態を反映するとされる舌厚は改善しないものの、呼吸機能、呼吸筋力を改善させ、長期療養中の高齢者に対し、誤嚥性肺炎の予防と治療に貢献する可能性があることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Effects of Expiratory Muscle Training for Elderly Patients under Long-term Care2022

    • 著者名/発表者名
      Yoshimi Matsuo, Yukio Yanagisawa
    • 雑誌名

      MUKOGAWA JOUNAL OF HEALTH AND SPORTS SCIENCES

      巻: 12 ページ: 27, 31

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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