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2016 年度 実施状況報告書

随意運動と関連した人工的な刺激は皮質間の機能連絡に影響を与えるか

研究課題

研究課題/領域番号 16K01513
研究機関北海道医療大学

研究代表者

吉田 晋  北海道医療大学, リハビリテーション科学部, 教授 (30555909)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードpaired-stimulation / ICI / ICF / IHI
研究実績の概要

重度脳卒中患者に対する新たなリハビリテーション手法の開発の基礎的研究として、一側肢の随意運動をトリガーとした対側同名筋への人工的刺激(電気刺激や磁気刺激)によって皮質間の結合に可塑的変化が生じるかを健常者にて検討する。随意運動と組み合わされる機能的電気刺激(FES)やTMSによるpaired-stimulationは、close-loopな神経回路を形成することで関連付けられた神経回路に対して可塑的変化をもたらす(Nishimura et al.,2013; Edwardson et al.,2015)。そこで、一側肢の筋活動をトリガーしてTMSあるいは末梢神経への電気刺激を加え、反対側の運動を引き起こすことで、左右皮質間の結合に影響を与えることが可能ではないかと考えている。脳卒中の回復初期には同側路の賦活が関与しているとされ、半球間抑制などの皮質間連絡の変化が一因と考えられている(Murase et al.,2004)ことから、重度片麻痺の治療につながる可能性があると考えている。
皮質間の結合に関するパラメータとして皮質内抑制(intracortical inhibition: ICI)、F皮質内促通(intracortical facilitation: ICF)、皮質間抑制(interhemispheric inhibition: IHI)等を計測する。
パイロットスタディとして両側同時運動(BAT)介入前後でICI、ICFを計測し、McCombe Wallerら(2007)の先行研究同様、両側半球のがICI減少し、ICFが増加することが確認できた。今後は随意運動-FESによるpaired-stimulationの効果の検証からはじめ、随意運動-TMSへと研究を進めていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

生体信号から刺激パターンを生成するプログラムのバグ修正に時間を要した。また、筋電図をパターンマッチングさせるspike detectorの故障、修理もあり、電気刺激や磁気刺激を使った実験を進めることができなかった。

今後の研究の推進方策

刺激パターン生成プログラムについては、使用可能となった。今後は随意運動-FESによるpaired-stimulationの効果の検証からはじめ、随意運動-TMSへと研究を進めていく。

次年度使用額が生じた理由

既存の使用機器の故障、修理により当該年度に予定していた実験が進まず、備品購入、被験者謝金などの使用が無かった。

次年度使用額の使用計画

機器の修理は完了し、予定していた研究を進める準備は整った。昨年度後半から進めているパイロットスタディの結果を踏まえ、必要な備品購入、被験者の募集を進めていく。

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公開日: 2018-01-16  

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