これまでの研究結果より以下の事を行った。 (1)ピア・サポーターの成長過程と変化 昨年度は成長過程についてのインタビューを行ったが人数が十分でなかった。そのため、本年度は更に15名の半構造化インタビューを行い、成長のきっかけとどのように変化をしていったの自己認識について明らかにした。単独でピア・サポートの道にたどり着いた人は少なく、専門職や仲間の勧めが多く、援助者が必要なことが分かった。また、ピア・サポーターとして更なる成長をするためには、講習会などの学びの場が必要である事、活動を支援する体制が必要である事が明らかとなった。ピア・サポートは言語的な支援が大きいと思われたが、失語症があっても行える事も分かった。データ解析は途中で分析の飽和状態かどうかは検討中でデータ分析・論文執筆中である。 (2)ピア・サポートのニードについて 研究を行う中でピア・サポート活動を拡大するためには、そもそも地域の脳卒中患者にはピア・サポートのニーズがあるのかを明らかにすることが必要であると考えられた。そのため、外来病院・デイケアからの協力を得て、ピア・サポートを含めた地域の脳卒中患者に対し、ニーズについての質的インタビューを行い、各ニーズとピア・サポートに関連があるのかを明らかにしたいと考えた。各施設での研究許可は取り付け、対象者も30名ほど確保できそうであった、年明けからコロナ感染症拡大防止のために病院や施設の立ち入りが不可となったため、研究が止まっている。
|