課題難易度の高低と脳内ネットワーク賦活度との関係について,若年および中高年健常者を対象としたfMRI研究を行った。 負荷課題には聴覚性暗算課題(PASAT)および視覚性暗算課題(PVSAT)を用い,統制課題は数値の黙読とした。SPMを用いた集団解析と共通性活動評価解析の結果,PVSATにおいて,若年群では中央実行ネットワーク(CEN)およびディフォルトモードネットワーク(DMN)に難易度依存性変化を認めたが,中高年群については, DMNの難易度依存性変化が認められなかった。特にDMNのON-OFFが行われなくなる傾向が伺えた。 DMNはCENよりも加齢変化の影響を受けやすいものと考えられた。
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