研究課題/領域番号 |
16K01535
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
巖見 武裕 秋田大学, 理工学研究科, 教授 (10259806)
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研究分担者 |
畠山 和利 秋田大学, 医学部附属病院, 理学療法士 (50748291)
木澤 悟 秋田工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (90234202)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | robotic therapy / hemiplegia / fes / feedback system |
研究実績の概要 |
最終年度は,歩行訓練ロボットに力制御を用いた可変アシストシステムを用いることで,使用者の随意運動を誘発させることができることを示した.さらに,強化学習の枠組みを用いた自動アシスト調整システムを開発し,患者の状態に合わせてロボットの行動を最適化できることが示唆された.本年度の研究結果は,2報の学術論文として投稿している. これまでの研究により,脳卒中片麻痺患者の急性期リハビリテーション・プログラムとして,理学療法士が行う歩行訓練(装具使用)をアシストする治療効果の高い装置を提供することができた.開発した歩行訓練ロボットは,脳卒中片麻痺患者に対して,単なる歩行訓練アシストだけではなく機能的電気刺激(FES)により下肢筋の収縮活動を発生させ,神経再教育・筋力強化を効果的に促すことができる.本研究では,歩行や起立が困難な下肢麻痺者が日常生活者において起立や歩行を可能とする訓練機を開発することを最終的な目的とするが,個人病院やリハビリ施設に導入しやすいよう,機能を絞り込んだコンパクトで,ある程度安価な装置の研究と開発を行った.そのために,実際に試作機を大学病院に設置して患者を対象とした長期にわたる臨床試験を行い,必要とされる機能の選定,安全性の確認,治療効果の確認を行い,本システムの有効性を検証した.現在は,左脚側のアシスト・ロボットも製作して,左右片麻痺および対麻痺の患者にも対応できる装置の開発を行っている.
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