研究課題/領域番号 |
16K01546
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研究機関 | 姫路獨協大学 |
研究代表者 |
八木 直美 姫路獨協大学, 医療保健学部, 准教授 (40731708)
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研究分担者 |
越久 仁敬 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (20252512)
永見 慎輔 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 助教 (60744042)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 嚥下障害 / 生体信号解析 / パターン認識 / 誤嚥 / スクリーニング |
研究実績の概要 |
簡易なセンサで記録された呼吸流、喉頭運動、嚥下音を用いて嚥下機能を評価して、健常な被験者または嚥下障害の患者に分類することを目的とした。特徴抽出法(線形予測符号化)と機械学習法(サポートベクターマシン: Support Vector Machine)を用いて信号解析した。健常な被験者140名(54.5±32.5歳)と嚥下障害患者52名(75.5±20.5歳)に対して、訓練グループ(健常者63名、嚥下障害患者34名)とテストのためのグループ(健常者77名、嚥下障害患者21名)の2つに分類した。これらのサンプル数は、健常者訓練グループ578、嚥下障害者訓練グループ203、健常者テストグループ663、嚥下障害者テストグループ85である。健常者訓練グループは、嚥下と呼吸の協調が良好なものから選択された。また、嚥下障害者訓練グループは、SVMを訓練して分離超平面を決定するために使用した。呼吸流、喉頭運動、嚥下音の各信号の訓練サンプル集合を用いてSVMの超平面を訓練した後、各分類精度を調査した結果、嚥下音、喉頭運動、呼吸流の順で分類精度が良いのを確認した。 特に、LPC次数がk = 32の場合、嚥下音信号で65.0%の感度、89.6%の特異度、および83.2%の精度が達成された。 このことから、各信号についてLPV次数の最適値を調査し識別する必要があると結論づける。最終的に、本研究での提案法は82.4%の感度と86.0%の特異性を達成することができた。テストサンプルセットの20%は誤って分類されたが、本提案法が嚥下機能のスクリーニング検査を容易にすることを示唆している。
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