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2018 年度 実施状況報告書

支援者の行動変容を促すコミュニケーションエイド使用履歴の分析・可視化

研究課題

研究課題/領域番号 16K01553
研究機関島根大学

研究代表者

廣冨 哲也  島根大学, 学術研究院理工学系, 准教授 (70379692)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワードコミュニケーションエイド / 行動変容
研究実績の概要

本研究は、コミュニケーションエイドの一つであるSTalk2の使用履歴を分析した情報を可視化し、適切なタイミングや頻度で提示することにより、障害児とのコミュニケーションにおける支援者(会話のパートナー)の適切な行動変容を促す手法の研究開発を目的としている。
2018年度は、STalk2の使用履歴に含まれる位置情報および時間情報によって、使用した語彙のデータをコンテキストに分割し、TF-IDFスコアで抽出した特定のコンテキストにおける特徴的な語彙等を予測候補として提案する機能を実装した。これは、複雑な手順を単純にすることで必要な労力を減らし、行動を促すものであり、Persuasive Technologyの設計原則の1つである「手順の省略」をコミュニケーションエイドに導入したものである。
学生9名による実験では、特別支援学校での使用事例をもとに作成した課題において、上記機能を使用することによる時間短縮効果を測定した。その結果、STalk2を用いて視覚シンボルで構成されるメッセージを提示するまでの準備時間は、予定伝達、振り返り等の4用途で有意に短くなることがわかった(p<0.05)。特別支援学校での用途別頻度調査の結果に当てはめると、メッセージ準備時間を0.652±0.02倍に短縮することが期待できる。
支援機器の効果測定は、実際のコンテキストで、実際のユーザによる長期評価を行うことが欠かせない。そのため、特別支援学校13クラスにおいて、新機能の有無による使用方法の違いについてダイアリー調査を実施した。この調査に置いて収集したデータを分析することが今年度の主な目的となる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

行動変容を促す機能の実装および特別支援学校におけるデータ収集に当初計画で想定した以上の時間を要しているため。

今後の研究の推進方策

昨年度までに収集したデータの分析を中心に行う。また、分析をより精緻に行うため、追加のケーススタディを実施する。

次年度使用額が生じた理由

進捗がやや遅れており、研究期間を延長し、収集したデータをより精緻に分析して、論文投稿等を行うため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] An AAC System Designed for Improving Behaviors and Attitudes in Communication Between Children with CCN and Their Peers2018

    • 著者名/発表者名
      Hirotomi Tetsuya
    • 雑誌名

      Universal Access in Human-Computer Interaction. Methods, Technologies, and Users 2018. Lecture Notes in Computer Science

      巻: 10907 ページ: 530~541

    • DOI

      https://doi.org/10.1007/978-3-319-92049-8_38

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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