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2019 年度 実績報告書

前腕切断者を支援するための筋電位を用いた機器制御手法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K01567
研究機関東海大学

研究代表者

曲谷 一成  東海大学, 工学部, 教授 (00181610)

研究期間 (年度) 2016-10-21 – 2020-03-31
キーワード筋電義手 / 手指の動作認識 / 把持力提示
研究実績の概要

本研究は前腕切断者が利用しやすい筋電義手を開発することを目的として行った。先ず96チャネルを有する多チャネル電極を前腕部に装着し、ここから得られる筋電位を解析し、利用者に最適な4チャネル程度の電極位置を見出す手法開発した。この手法により手指の基本18動作に対して識別率96%以上を達成した。次に義手を使用するときの力を制御するために、前腕部残存筋の筋電位の積分値が筋の発生する力に比例することを利用した筋力の推定手法を開発した。この手法では非常に弱い筋力に対しては精度が低下するもののほぼ正確な筋力を推定することが可能となった。
この成果を受けて義手が物体を把持する際に物体から義手が受ける反力を義手の利用者にフィードバックする手法の開発を進めてきた。この技術が可能になれば筋電義手の利用者は物体を把持するときの力を確認することができ、更にその情報により筋電位の発生をコントロールすることで最適な力で義手を制御できることになる。またこの手法を発展させ、義手の指先部分に装着可能な小型圧覚センサを開発し、このセンサから得た情報を振動の変化または光の変化に置き換えることで義手利用者が義手の指部でものに触れた時にそのものから受ける触覚を義手利用者にフィードバックする手法の開発を目指した。
これらを実現するため義手利用者の前腕部に形状を合わせたソケットに電極を取り付け正確な電極位置から筋電位を導出できる小型の筋電計と手指動作識別システムを構築した。またセンシングポイントを16チャネル持つ小型の可変容量型圧覚センサを開発し、把持力を正確に計測することを可能とした。把持力の利用者へのフィードバックは音の高低または上腕部に巻いたカフの振動を制御することで行うことで良好な結果を得た。更に指先に赤外線を用いた触覚センサを装着しその出力を光パネルの色および明るさの変化として触感を提示する手法を開発した。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (8件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 小型振動モータを用いて構成した筋電義手使用者のための触覚提示システムの開発2019

    • 著者名/発表者名
      曲谷一成、中田皓大
    • 学会等名
      計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会2019
  • [学会発表] 義手使用者のための触覚検出センサ及び表示デバイスの開発2019

    • 著者名/発表者名
      曲谷一成、渡部哲也
    • 学会等名
      計測自動制御学会 システムインテグレーション部門講演会2019
  • [学会発表] 振動モータを用いて構成した義手使用者のための触覚提示システム2019

    • 著者名/発表者名
      曲谷一成、中田皓大
    • 学会等名
      ロボティクス・メカトロニクス講演会2019
  • [学会発表] 筋電義手に装着する触覚検出センサの開発2019

    • 著者名/発表者名
      曲谷一成、渡部哲也
    • 学会等名
      ロボティクス・メカトロニクス講演会2019
  • [学会発表] 筋電義手の把持力を利用者に提示する手法の研究2019

    • 著者名/発表者名
      曲谷一成、木村俊介
    • 学会等名
      ロボティクス・メカトロニクス講演会2019
  • [学会発表] 音を利用した筋電義手の把持力提示2019

    • 著者名/発表者名
      曲谷一成、木村俊介
    • 学会等名
      計測自動制御学会 システムインテグレーション部門講演会2019
  • [学会発表] A Tactile Presentation System for Myoelectric Arm User Configured Using the Disk Vibrator2019

    • 著者名/発表者名
      Kazushige Magatani, Kodai Nakata
    • 学会等名
      IEEE EMBC 2019
    • 国際学会
  • [学会発表] The System That Feedback Grip Power to the Prosthetic Hand Use2019

    • 著者名/発表者名
      Kazushige Magatani, Shunsuke Kimura
    • 学会等名
      IEEE EMBC 2019

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公開日: 2021-01-27  

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