本研究は,高齢者の能動的起立支援のため,身体能力と規範起立動作の関係性で定義される起立能力モデルの設計論を確立することと,これを用いた介入最小原理による起立支援法を見出すことを目的とする.起立動作は異なる性質を持つ複数の動作より成り,個々人の身体能力によってその組み合わせが決定されると言う現象を表現する起立能力モデルを新たに提唱した.さらに本モデルに対して,高齢者個々人の筋力駆動特性を与え,身体能力に応じた起立が可能となる規範起立動作パターンを設計した.さらに高齢者の自発的な起立動作を最小限の支援力介入にて実現する介入最小原理を体系化し,開発中の起立支援装置実装し,能動的起立支援法を実現した.
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