研究実績の概要 |
本年度実施した内容は以下の通りである. 評価用遮光眼鏡の分光透過特性の測定 - 作成した評価用遮光眼鏡について,分光透過特性を測定し,ほぼ設計通りであること確認した.設計時に設定した視感透過率20%から80%,錐体刺激量比(L, M, S) = (1:1:1)から(1:0.5:0)を再現できる,さらにフィルターの組み合わせにより,85%, 10%の視感透過率も再現できることも確認した.(分担者 川嶋(愛知淑徳大学)実施) 遮光眼鏡装用時の色弁別特性の測定 - 作成した評価用遮光眼鏡を用いて,S錐体刺激量比と視感透過率を統制した色弁別特性の評価に着手した.測定は眼科における色覚検査数種(石原表,TMC表,Lanthony Tritan Plates, Panel D-15, Lanthony desaturated 15 hue test, 先天色覚異常者の方のための色の確認表)を使用して行い,野外環境を考慮した20,000 lx の高照度条件と,1,000 lx の準室内環境照度条件の2種類の照度を設定した.現在,高照度条件(分担者 川嶋(愛知淑徳大学)実施)については若年者への測定が完了しており,Lanthony Tritan Plates, Panel D-15, Lanthony desaturated 15 hue testにおいて,S錐体刺激量比に応じた,色弁別特性の変化が認められている.準室内環境照度条件(代表者 河本(川崎医療福祉大学)実施)については,若年者に対する測定を継続中である. 遮光眼鏡装用時の羞明感強度の測定 - 本測定に関連して,高齢者,眼疾病患者へのグレア暴露化での視覚の空間周波数特性の検討を昨年度に継続して行った(分担者 和氣(神奈川大学)実施). その他,研究遂行の調整の検討にかかる打ち合わせを,適宜,代表者と分担者および研究協力者と行った.
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