本年度は、前年度に引き続き「改定後のISO 16840-1に従って座位姿勢を計測するためのソフトウェアの改良」を実施した後、「健常成人または高齢者・障害者を対象とした計測」を実施して、座位姿勢の違いが除圧動作の効果に与える影響を定量的に実施する予定であった。前者(ソフトウェアの改良)の作業は概ね予定どおりに完了した。なお、その計測の根幹をなす技術・手順は大きく変更されたわけではないことから、計測精度は、改良前後で大差無いと推測されるが、いずれは、改良後のソフトウェアに対しても慎重な計測精度の評価を実施することが必要である。後者(健常成人または高齢者・障害者を対象とした計測)は、所属研究機関の職員を被験者とした実験を実施し、座位姿勢と除圧動作(座圧)を計測した。その後、研究倫理審査を経て、一般健常者または障害者・高齢者を被験者とした大規模な実験を遂行する予定であったが、これは実施することができなかった。
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