筋力トレーニングが腸内細菌叢の変容に与える影響を明らかにするために、若年女性8名の被験者を対象に2ヶ月間のトレーニング期間と脱トレーニング2ヶ月間を設定した。筋力トレーニングは胸部、背筋、肩、上腕二頭筋、上腕三頭筋、腹筋、大腿四頭筋、大腿二頭筋をターゲットにした内容とした。トレーニング頻度は、週4回とし2回は大学の施設(器具)を使ったトレーニング、残り2回は家庭での器具を用いないトレーニング内容とした。器具を用いたトレーニングの負荷量は、最大負荷量の70%とし、8回1セットを3セット実施した。トレーニング負荷は2週間毎に最大負荷量を測定し、トレーニング負荷の調整を行った。器具を用いないトレーニングは10回1セットを3セット実施した。いずれのトレーニングにおいてもセット間の休憩は2分間とした。測定項目は、Inbody S10による体組成、StrengthErgo.240による等速性脚筋力、そして握力、長座体前屈、尿中コルチゾール、尿中DHEA-Sとした。2ヶ月間のレジスタンストレーニングにより、両腕、両脚、体幹を合わせた筋量はトレーニング開始前に比較しトレーニング後に有意な増加が認められた。体脂肪率はトレーニング開始前に比較しトレーニング後に有意な減少が認められた。脚筋力と握力はトレーニング開始前に比較しトレーニング後に有意な増加が認められた。長座体前屈や尿中コルチゾール、尿中DHEA-Sに有意な変化は認められなかった。本研究で用いた筋力トレーニングは若年女性の筋量及び筋力を向上することが確認された。
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