研究課題/領域番号 |
16K01601
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研究機関 | 桜美林大学 |
研究代表者 |
緑川 泰史 桜美林大学, 総合科学系, 准教授 (50434345)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 身体組成 / 子ども / 骨格筋量 / 脂肪量 / MRI / 推定式 |
研究実績の概要 |
我々の身体は発育する過程で平均出生時体重である約3000gから、出生時の10倍以上の体重まで大きく変化する。このような身体の中身(身体組成)の変化は、成長や発育・発達の他、日々の身体活動や栄養素摂取状況といった要素に大きく影響される。つまり、発育過程において身体組成を探ることができれば、その子どもの成長、また、それまで積み重ねてきた運動・栄養・休養といった生活習慣を総合的に評価することにもつながる。 二重エネルギーX線吸収(Dual-energy X-ray absorptiometry: DXA)法による測定は信頼性が高く、測定自体は安全で、短時間(全身スキャンで約5分)で終了する。現在、DXA法は水中体重秤量法に代わって、脂肪量測定のゴールデンスタンダードとなっており、全身だけでなく任意の部位ごとに脂肪量を定量できる利点がある。また、磁気共鳴映像(Magnetic resonance imaging:MRI)法は、器官・組織レベルの身体組成評価には欠かせず、簡易推定式を作成する際のReferenceとして利用されている。MR装置の技術改良により、全身横断画像約150枚の撮像が短時間(約20分)で可能となり、子どもにも安全にかつ負担が少なく全身骨格筋量の測定方法が適用できるようになった。 本研究に必要な強い磁力を用いるMR装置やX線を利用するDXA装置、超音波装置といった機器の特性理解、研究実施上の安全の向上のため、平成29年3月に研究代表者は診療放射線技師の資格を取得した。この資格取得により来年度はスムーズに測定が実施できる見込みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実際の測定には至らなかったものの、研究をスムーズに行うための研究体制(研究代表者による診療放射線技師資格取得)を整えることができた。
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者による診療放射線技師資格の取得ができ、研究体制が整った。そのため、研究倫理委員会への申請、対象者のリクルート活動を進め、可能な限り対象者の協力を得ていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者による診療放射線技師資格の取得に時間を要したため、実際に研究費を使用するに至らなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
研究倫理委員会に研究計画が通り次第、直ぐに測定準備を行う。研究費は謝金、MR画像分析代といった使用が中心となる予定である。
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