本研究は,児童が体育授業で学んだ知識をもとに思考・判断する動画テストを開発し,その有効性を検証することであった。そこで,2つの技術ポイントの違いがあるビデオ映像を4画面で同時再生する動画テストを開発し,児童が観察する際の着眼点に違いが見られるかどうかを調査した。 収集したデータを分析した結果,複数の観点から運動を観察し,「思考・判断」させたい場合は,4画面動画の方が,より総合的な「思考・判断」を求めることができる動画教材であることが示唆された。しかしながら,ビデオ映像が増えたことによって,観察の着眼点が拡散したことが推察されたため,発達段階に適した活用方法の検討が必要である。
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