研究課題/領域番号 |
16K01638
|
研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
大友 智 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (90243740)
|
研究分担者 |
上田 憲嗣 立命館大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (10325300)
友草 司 立命館大学, 教育研究・研修センター, 教諭 (10779036)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 小学校体育 / 年間指導計画 / 体力向上モデル |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、1.体育授業の準備運動(3分程度)で体力向上を図る短時間運動プログラムの開発、2.体育単元の中で体力向上を図る体育授業プログラムの開発、並びに、3.運動プログラム及び体育授業を導入した体育科年間指導プログラムの開発を通して小学校全学年の体力向上を図る小学校を対象とした体力向上モデルを構築することである。 2019年度は、「3.運動プログラム及び体育授業を導入した体育科年間指導プログラムの開発を通して小学校全学年の体力向上を図る小学校を対象とした体力向上モデルの構築を進めた。昨年度からの継続を進め、一つの自治体・地域に留まらず、国内における複数の地域における体育授業に関する情報を収集し、検討を進めた。 A市を対象にして、14小学校における小学校1年生から6年生までの体育科年間指導計画(年間指導カリキュラム)について、単元の時間の設定を、3時間、6時間あるいは9時間と調整し、複数のパターンを持つ小学校体育の年間指導計画に対応するように、検討を加えた。 また、「1.体育授業の準備運動(3分程度)で体力向上を図る短時間運動プログラムの開発」に関連して、短時間運動が個別の体力要素のうち、生涯を通じた育成が望まれる筋力と児童期に育成が望まれる巧緻性に与える効果を検討した。具体的には、児童768名を対象に、週3回の体育授業時間の準備運動の5分程度の短時間で実施できる個別の体力要素に関わる運動を5週間実施した。その結果、握力及びボール投げの記録が向上したとともに,運動有能感については,学年によってその向上の効果に差があることを明らかにした。この他、調整力に関連が深い動作コオーディネーションと体力の関係について、明らかにした。 また、持久力を高めるための短時間運動プログラムの検討を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的は、1.体育授業の準備運動(3分程度)で体力向上を図る短時間運動プログラムの開発、2.体育単元の中で体力向上を図る体育授業プログラムの開発、並びに、3.運動プログラム及び体育授業を導入した体育科年間指導プログラムの開発を通して小学校全学年の体力向上を図る、小学校を対象とした体力向上モデルを構築することである。それらのうち、1つめの目的の一部を、論文として公開出来たことによる。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究を通して開発してきた①体育授業の準備運動(3分程度)で体力向上を図る短時間運動プログラム、②体育単元の中で体力向上を図る体育授業プログラム、③運動プログラム及び体育授業を導入した体育科年間指導プログラムについて、整理する必要がある。 また、引き続き、国内外や各自治体における体育授業に関する研究動向を掴む努力を進め、本研究への適用の可否を検討する必要がある。
|
次年度使用額が生じた理由 |
2019年度に小学校を対象とした体力向上モデルを構築のために、A市14小学校を対象にして検討したが、小学校1~6年生までの体育科年間指導計画は、運動会実施時期、体育館の大きさ、クラス数、授業実施場所、合同体育実施の有無等、様々な要因の影響を受けており、それらに関する情報収集及び整理に多くの時間がかかったため、各自治体・各国の情報を収集しモデル構築を進めるために、研究期間の延長を申請し、許可された。 本研究を通して開発してきた①体育授業の準備運動(3分程度)で体力向上を図る短時間運動プログラム、②体育単元の中で体力向上を図る体育授業プログラム、③運動プログラム及び体育授業を導入した体育科年間指導プログラムについて、整理し、公表するために、予算を使用する予定である。 また、引き続き、国内外や各自治体における体育授業に関する研究動向を掴むための予算として使用する予定である。
|