平成28年度には、体重を免荷した環境下におけるランニング時の生体応答に関する以下の研究を実施した。 本研究の目的は、体重免荷の割合を任意に設定することが可能なトレッドミルでの、前方および後方ランニング時における自己快適ペースの再現性について明らかにすることであった。健常成人6名を対象として、異なる体重免荷条件下(0%、20%および50%)での自己快適ペース(被験者が最も快適であると感じるペース)における、前方および後方ランニングの運動試験を、異なる試験日に実施した(各運動様式:3試行/日×4日間)。各運動中の酸素摂取量、心拍応答、主観的運動強度、歩数および速度を測定した。その結果、前方および後方ランニング時における体重免荷の割合の変化は、酸素摂取量、心拍応答、主観的運動強度、歩数および速度に影響を及ぼす可能性が示唆された。また、体重を免荷したランニング時の移動方向の変化は、歩数および速度に影響を及ぼす可能性が示唆された。さらに、自己快適ペースでの、体重を免荷した前方および後方ランニング時の酸素摂取量、心拍応答、主観的運動強度、歩数および速度には、試験日間で、有意差は認められなかった。本研究結果は、現在、詳細な解析を進めており、学術論文として、国際誌に投稿準備中である。 また、平成28年度には、体重を免荷したランニング時の筋活動動態に関する学術論文も執筆した。本研究成果は、既に、国際誌に投稿中である。
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