東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が公表している「持続可能性コンセプト」をみても、今日の持続可能性の概念は、環境負荷の最小化や自然との共生、環境意識の啓発など、これまでの環境の側面だけではなく、人権や労働環境への配慮、サプライチェーンの管理などまで意義が拡大していることが分かる。今後、オリンピックに注がれる世界の目はさらに厳しさを増していくだろう。将来にわたりオリンピックの大会自体を持続可能なものにしていくためには、世界に向けて健全な環境の必要性に対する認識を高め徹底するとともに、環境問題を含めた広範な社会問題に対する配慮や取り組みがより一層求められていくことに違いない。
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