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2018 年度 実績報告書

棘下筋のトレーニング効果に関する研究:動作特性と介入による影響の検証

研究課題

研究課題/領域番号 16K01685
研究機関近畿大学

研究代表者

谷本 道哉  近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (70435733)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード棘下筋 / 肩関節 / 投球動作 / 肩関節最大外旋位 / 筋活動レベル
研究実績の概要

2018年度は2017年度に「野球経験者」において行った肩回旋運動の投球動作に与える影響を「全日本大学選手権上位入賞チームの現役選手」に適用して行った。
野球投手・野手の投球動作における棘下筋筋活動レベル等の肩回旋運動の実施による一過性の影響:20名の現役野球投手・野手を用い、1kgの錘による肩関節外旋および外旋運動15回×2セットを実施し、その直後に全力での投球を行った。肩関節外旋運動を事前に実施した場合、実施しなかった場合と比べて投球動作中の棘下筋の筋活動の平均値は投手においてのみ有意に変化した(-11%)。最大値は投手、野手ともに有意な変化は見られなかった。最大外旋角度は投手においてのみ有意な増大が見られた。また、棘下筋筋活動の出現は多くの選手で二峰性を示したが、投手の多くが一峰目に、野手の多くが二峰目にピーク値が観察された。
野球野手の投球動作における棘下筋筋活動レベルの肩回旋運動の実施による長期効果の検証:10名の現役野球野手を用い、1kgの錘による肩関節外旋運動15回×2セットを週6回×3週間実施し、運動介入期間前後に全力での投球を行った。肩関節外旋・内線運動の介入によって、介入期間前と比べて投球動作中の棘下筋の筋活動は最大値、平均値ともに有意な変化は見られなかった。棘下筋筋活動のピーク値出現時間は有意に前のタイミングへと移行した(肩関節最大外旋時刻+0.10秒→+0.03秒)。棘下筋の二峰性の筋活動のうち、二峰目から一峰目に多くの選手が移行していた。棘下筋の活動の様子としては投手的な活動に近づいたといえるかもしれない。
野球経験者における結果と異なり、現役野球選手においては、肩関節外旋運動による棘下筋の筋活動の変化は小さいものであった。現役の選手における筋活動パターンはある程度完成されたものであり、運動介入による影響を受けにくいのかもしれない。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Effects of Vocalization When Standing-up from a Sitting Position in a Chair2018

    • 著者名/発表者名
      Michiya Tanimoto, Yuya Watanabe, Hiroshi Arakawa
    • 雑誌名

      International Journal of Sport and Health Science

      巻: 16 ページ: 10-18

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 体幹トレーニングおよび各種運動時の腹腔内圧の変化動態と体幹筋群の筋活動の関係2018

    • 著者名/発表者名
      下代昇平, 谷本道哉
    • 雑誌名

      Journal of JSEM

      巻: 18(3) ページ: 184-191

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 筋出力の心理的限界と生理的限界2018

    • 著者名/発表者名
      谷本道哉
    • 雑誌名

      体育の科学

      巻: 68(8) ページ: 556-560

  • [雑誌論文] インナーマッスルの解剖・生理学特性とトレーニング負荷・量2018

    • 著者名/発表者名
      谷本道哉
    • 雑誌名

      臨床スポーツ医学

      巻: 35(10) ページ: 1010-1014

  • [学会発表] 自重負荷および加重負荷条件における等尺性頭部挙上運動時の舌骨上筋の筋活動レベルと筋酸素化レベルの変化2018

    • 著者名/発表者名
      下代昇平, 谷本道哉
    • 学会等名
      日本体育学会大会
  • [学会発表] 自重負荷および加重負荷条件における頭部挙上運動時の舌骨拳上筋の筋活動レベルと筋酸素化レベルの変化2018

    • 著者名/発表者名
      下代昇平, 谷本道哉
    • 学会等名
      日本実験力学会
  • [学会発表] 上体前傾の反動動作を利用した上り勾配歩行の生理学特性2018

    • 著者名/発表者名
      谷本道哉 下代昇平
    • 学会等名
      日本体育学会大会
  • [学会発表] 肘屈曲伸展運動で行うロープトレーニングの生理学特性2018

    • 著者名/発表者名
      谷本道哉,下代昇平,北村建都
    • 学会等名
      日本体力医学会
  • [学会発表] 軽負荷肩回旋トレーニングが投球動作時の肩関節周辺筋の筋活動に与える影響2018

    • 著者名/発表者名
      谷本道哉,下代昇平,石黒雄士, 三好樹
    • 学会等名
      日本バイオメカニクス学会

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公開日: 2019-12-27  

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